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2026.08.13 15:16

AIエージェントが変える企業コンピューティングとAIの経済性:AMDに聞く

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AI(人工知能)をめぐる議論はこれまで、その強力なモデルや能力におおむね集中してきたが、新たな課題が浮上している。AIエージェントをいかに大規模かつ効率的に運用するかである。組織がエージェント型AIを取り入れるなか、テクノロジーリーダーはインフラやコンピューティング戦略からエンタープライズAIの経済性に至るまで、あらゆるものを見直している。

企業がAIアシスタントから自律型AIエージェントへと移行するにつれ、組織はクラウドやAI PCにわたるエンタープライズAIのワークロードをどのように展開し、保護し、最適化するかについても再考しなければならない。

Forbesとの対話で、AMDのクライアント事業部門担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるRahul Tikoo(ラフル・ティクー)氏は、AIエージェントが企業コンピューティングを再構築している理由と、組織がクラウドとローカルコンピューティングのバランスをどのように取っているかを説明した。

以下のインタビューは、明確さと長さのために編集されている。

AIエージェントが企業コンピューティングにとって重要な理由

Forbes:AIアシスタントは過去数年にわたり、注目の大半を集めてきた。AIエージェントが次の大きなコンピューティングの転換点となるのはなぜか。

Tikoo:AIアシスタントは、どちらかといえば受動的なツールだ。一方、AIエージェントは「働き手」である。何をしたいかを伝えると、それに取り組んでくれる。チャットボットやアシスタントの時代には、生産性はおそらく20〜30%向上する程度だった。この時代には、生産性を大きく倍増させる効果が得られる。これは人を機械に置き換える話ではない。既存のチームを、より効率的な姿へと変える話である。人材は突然、はるかに速く仕事をこなせるようになり、そこにエンドカスタマーにとっての新たな価値が生まれる。まったく新しいビジネスも生み出すだろう。エージェントが働いてくれることで、1人ビジネスでさえ非常に速く規模を拡大できるようになる。

Forbes:企業がエージェント型AIについて抱いている最大の誤解は何か。

Tikoo:エージェント型AIはチャットボットの次なる進化にすぎない、という見方だ。実際にはそうではない。チャットボットは対話型だが、エージェントは行動する。有効なエージェントは、実際にユーザーの文脈(コンテキスト)を理解し、推論し、情報を見つけ、ツールを呼び出し、作業し、設定した成果に到達するまでそれを続ける。

もう1つの誤解は、エージェント型であることがモデルの知能と同義だというものだ。もちろん、知能は重要である。適切な小規模言語モデルまたは大規模言語モデル(LLM)が必要になる。より大きな課題は、こうしたエージェントが動作するための適切で安全なサンドボックス(隔離された環境)を作り、そのうえでエージェントをどう統治するかに対処することだ。特定の業界におけるプライバシー上の懸念にどう対応するのか。経済性が成り立つことをどう確認するのか。

Forbes:AIを活用したワークフローで、最も説得力のある生産性向上はどのようなものか。また、エージェントはこうした機会をどのように広げるのか。

Tikoo:私たちは、オフィスワーカーや出張の多いビジネスパーソンから、ソフトウェア開発者、金融アナリスト、その他のパワーユーザーまで、ペルソナ(ユーザー像)に基づく視点でAIを見てきた。こうした層全体で、効果は非常に現実的なものになりつつある。

私たちの観察に基づけば、例えばソフトウェア開発では、多くの企業がすでに20〜30%の生産性向上を確認している。AIがチームのコード生成を支援し、開発を加速し、経験の浅い若手開発者が熟練開発者に近い働きをできるようにしているためだ。

エージェント型ワークフローは、こうした向上をさらに広げ、20〜30%の改善から、はるかに大きな生産性の倍増効果へと移行させる可能性がある。その影響は具体的な形で現れる。ワークフローは情報を分類し、リクエストを振り分け、承認を管理し、チーム間の連携を調整できる。調査は洞察や提言へと統合できる。業務ではリスク、ボトルネック、対立をより早期に示すことができる。そして意思決定は、組織独自のデータ、ポリシー、ワークフローに基づくものにできる。

Forbes:企業クライアントの間で、初期導入が最も進んでいるのはどこか。ほかより速く動いている業界はあるか。

Tikoo:ソフトウェア開発は、最も明確な初期ユースケースの1つだ。AIはコードを生成し、開発を加速し、複雑な問題の解決を支援できるため、経験豊富な開発者の生産性を高める一方で、若手開発者がはるかに高い水準で働けるようにする。自然言語がプログラミングインターフェースとしての性格を強めるにつれ、より多くの従業員が特定のコーディング言語に関する深い専門知識を必要とせずに、ソフトウェアを作成し、仕事を自動化できるようになる。

カスタマーサービスと業務プロセスの自動化も急速に進んでいる。AIアシスタントとエージェントは、情報を分類し、リクエストを振り分け、承認を管理し、関連データを提示し、フォローアップを調整できる。これにより、日常的なアシスタント業務は企業の日々のツールへと変わる。営業、カスタマーサポート、オペレーションでは、それは意思決定の迅速化、手作業の削減、成果を生み出す仕事に費やす時間の増加を意味する。

同じパターンは専門職サービスにも当てはまる。医師や弁護士は患者ケアやクライアントサービスに集中したいと考えているが、請求、保険、クレーム、文書作成、フォローアップ、バックオフィスの調整といった管理業務がしばしば妨げになる。AIエージェントは文書を準備し、請求を照合し、アクションを追跡し、情報を整理できるため、専門家は事務作業に費やす時間を減らし、自らの専門性が最も価値を生む場所により多くの時間を割けるようになる。

エージェント型AIの経済性

Forbes:エージェント型AIは、従来のチャットボットとのやり取りに比べて、劇的に多くのトークン(テキストの処理単位)を消費する。企業は規模を拡大する際、その経済性をどのように考えるべきか。

Tikoo:すべての組織が今まさにこの問題に向き合っており、エージェント型AIのコストは多くの企業でP&L(損益計算書)上の項目になりつつあると言える。特定のエージェント型ワークフローを利用するために、従業員1人当たり数百から数千ドルがかかるという話だ。

そのため、取締役会で大きな議論のテーマになっているのは確かだ。しかし、こうした組織は、企業価値を引き出すために行わなければならない重要な投資であることも理解していると思う。

どの組織も、より良い製品や新たなサービスを構築したいと考えている。しかし、これはますます競争力を維持するための問題にもなっている。競合他社がエージェント型AIを素早く導入し、10倍、あるいは100倍の生産性向上を手にすれば、その優位性は急速に積み上がり、追いつくのは非常に難しくなる。したがって、待つことこそが真のリスクである。

勝つ組織は、迅速に動き、効率的に実行する組織だ。すべてを最も高価なフロンティアモデルに送るのではなく、各タスクを適切な規模のモデルに振り分け、従業員に良いAI活用習慣を身につけさせ、1つのモデルにすべてを担わせるのではなく、各部門が実際に必要とするものにモデルを合わせる組織である。

まさにここでAMDの出番となる。企業がこうした課題に取り組むなか、当社には、適切なハイブリッドインフラを構築し、AIを効果的に活用し、規模拡大に伴うコストを管理できるよう支援する技術と専門知識がある。

Forbes:大きな論点の1つは、ワークロードをクラウドで実行すべきか、ローカルデバイスで実行すべきかという点だ。エージェントがより高度になるにつれ、このバランスはどのように変化すると見ているか。

Tikoo:小型で高性能なモデルは急速に進歩している。数十億から数百億パラメータ程度のモデルが、多くの企業ワークロードにおいて、はるかに大規模なフロンティアモデルに匹敵する性能をすでに発揮している。

こうしたローカルモデルの有効性が高まるにつれ、エージェント型PCは、エンタープライズAIインフラの戦略的な階層として台頭する。それらは、クラウド推論の継続的なコストを伴わずに、常時利用可能で低遅延のインテリジェンスを提供し、組織が従業員全体にAIをより広く展開することを可能にする。

それはクラウドの必要性をなくすものではない。フロンティア規模のモデルは、最も複雑な推論、学習、大規模AIワークロードを引き続き支える。未来はローカルかクラウドかではない。両方である。

先進的な企業は、日常的な生産性、オートメーション、ナレッジワークフローをローカルで実行し、最も要求の厳しいタスクにはクラウドを活用するハイブリッドAI戦略をますます採用している。このアプローチは、コスト、性能、セキュリティ、スケーラビリティ(拡張性)の最良の組み合わせをもたらす。

インフラ需要への対応

Forbes:AIインフラについて議論する際、多くの人はGPU(グラフィックス処理装置)に注目する。CPU(中央処理装置)がエージェント型AI体験の重要な一部であり続けるのはなぜか。

Tikoo:CPU、GPU、NPU(ニューラル処理装置)、メモリ、ネットワーキング、ソフトウェア、そのすべてがエージェント型AIワークフローの中で連携しなければならない。高性能なAIを実現するのはGPUだ。効率的なAIを実現するのはNPUだ。しかし、コントロールプレーン(制御機能)とオーケストレーション(統合管理)の観点から支援するのがCPUである。

オーケストレーションとコントロールプレーンは、ワークフロー全体の管制塔のような役割を果たす調整レイヤーだと考えればよい。エージェント型タスクでは、CPUが各ステップでどのモデルやツールを使うべきかを判断し、作業をGPUまたはNPUへ振り分け、すべての動く部分の同期を保ち、結果を再びまとめ上げることで、エージェントが求められた成果に到達できるようにする。この調整役がなければ、ほかのハードウェアは1つのシステムとして動作できない。

Forbes:次世代のAIエージェントを可能にするうえで、メモリはどのような役割を果たすのか。また、その周辺の経済性はどうなっているのか。

Tikoo:エージェント型ワークフローがより高度になるにつれ、より大きなコンテキストウィンドウ、複数の同時実行モデル、そして大幅に多くのメモリが必要になる。これにより、AI PCは単なるエンドポイントではなく、エンタープライズAIインフラの戦略的な一部となる。

クラウドAIに多額を投じている企業にとって、エージェント型PCへの投資は、性能、応答性、プライバシーを向上させながら、推論コストを削減し得る。

勝ち筋となるアーキテクチャはハイブリッドである。エージェント型PCが日常的なAIワークロードをローカルで処理し、クラウド上のフロンティアモデルが最も要求の厳しいタスクを支える。両者が組み合わさることで、コストと性能を大規模に最適なバランスで実現する。

Forbes:3〜5年先を見据えたとき、エージェント型AI時代における成功とはどのようなものか。

Tikoo:人々がこれまでできなかったタスクを実行できるようにすることだ。しかし、単により多くのことをこなすだけにとどまらない。成果を加速すること、つまり以前は数週間かかっていたことを数日に、数日かかっていたことを数時間に圧縮することであり、そうしたより速い成果が時間とともに積み重なり、指数関数的な結果につながる。あらゆる分野の専門家である必要はない。ツールとエージェントがあなたのために専門家となり、新たなレベルの生産性を引き出すことで、あなたは達成したいことと望む成果に集中できる。

Forbes:自社が進むべき方向はここだと分かっていながら、どこから始めればよいか分からないITリーダーに、どのような助言があるか。

Tikoo:まず、自社組織の中でAIがすでに価値を生み出している場所を評価することから始めるべきだ。最も時間を消費しているワークフロー、反復的なタスクを含むワークフロー、あるいは従業員が高付加価値の仕事よりも調整に多くの労力を費やしているワークフローを特定する。すべてを一度に行うことはできないため、AIとエージェント型ワークフローが測定可能な生産性向上と事業インパクトをもたらせる少数のユースケースを優先すべきである。

同時に、規模拡大のための基盤を構築する。AIを組織全体に責任ある形で展開できるよう、適切なガバナンス、セキュリティ、コンプライアンス、管理の枠組みを整える。AIを単なるテクノロジープロジェクトではなく、事業変革の取り組みとして扱うことだ。

最も重要なのは、完璧な戦略を待たないことである。対象を絞ったパイロットから始め、成果を測定し、うまくいったものを拡大する。今動く組織が、次世代の企業リーダーを定義するスキル、プロセス、競争優位を築くことになる。まさにそれこそが、AMDで私たちが顧客の取り組みを支援している課題である。現状を評価し、適切な基盤を整え、迅速かつ効率的に前進できるよう支援している。

forbes.com 原文

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