ゲラニ-4は動力に中国製ターボジェットエンジンを採用し、90kgのサーモバリック(熱爆風)弾頭を搭載できる。こうした変更により、ゲラニ-4は最高速度が時速500kmに達し、ウクライナが運用する標準的な迎撃ドローンの多くを振り切れるようになっている。
ロシアはまた、一部のゲラニに「シーカー」誘導パッケージを組み込んでいる。シーカーシステムは、電子光学カメラ、メッシュ無線、目標の自動認識・終末誘導用の機上マシンビジョンを統合したものである。まず操縦士が目標を特定・指定し、その後、飛行の終末段階では機上コンピューターが自律的にドローンを誘導する。
この仕組みによって衛星航法への依存度を下げられるとともに、電子戦に対する耐性を高められる。また、船や列車、車両など、分散した目標や移動する目標に対する攻撃も可能になる。シーカーパッケージはゲラニの複数の派生型に対応していると報じられているが、搭載が最も頻繁に観察されているのはゲラニ-4である。
ゲラニ攻撃の攻撃目標と戦術
ロシアは7月初めから、改良型ゲラニを用いてウクライナの黒海沿岸の港を攻撃している。ロシア国防省は、関連する動画をテレグラムの公式チャンネルにいくつか投稿しており、そこにはシーカー型ゲラニがオデーサやチョルノモルシク、ピウデンニー、ミコライウで、燃料貯蔵タンクを含む港湾インフラを攻撃する様子が映っている。これらの港は、ロシア占領下のウクライナ南部クリミア半島から発射されるドローンの射程内にゆうに収まっており、飛行距離が比較的短いことからウクライナ側の対応時間もかなり限られる。
ロシア国防省はまた、港周辺の黒海で航行中あるいは停泊中の船をこれらのドローンで攻撃する様子を撮影した動画も複数公開している。攻撃対象には、ばら積み貨物船、軍事装備を輸送していると主張する乾貨物船、無人水上艇(USV)の展開に使用できるように改造されているとするタグボートなどが含まれる。


