マーケット

2026.08.13 09:00

AIクラウドのCoreWeave株が18%高、成長を支えるリスクの実像

Photo Agency - stock.adobe.com

受注残246%増、メタやアンソロピックとも契約拡大

CoreWeaveへの需要は旺盛で、なお増え続けている。6月末時点の受注残は1040億ドル(約16兆5000億円)に達し、第3四半期に入ってからも250億ドル(約3兆9750億円)を超える新規顧客契約を上積みした。そこにはメタやアンソロピックとの契約拡大に向けた取引も含まれる。投資家は、同社には供給力を広げる余地があると受け止めて動いた。

advertisement

第3四半期は158%増収の見通し、通期も上方修正

売上高の見通しは引き上げられた。第3四半期のレンジは前年同期比158%の増収を示唆する水準にあり、2026年通期売上高もレンジ中央値で128億ドル(約2兆352億円)へ上方修正された。売上高の加速という第2の基準を、CoreWeaveは文句なしに通過した。

調整後営業利益204億円でも、純損失は995億円に拡大

利益とキャッシュフローはマイナスだった。ただし調整後ベースでは営業利益が改善し、今後も大きく伸びる見通しが示された。第2四半期の調整後営業利益は1億2800万ドル(約204億円)で利益率は5%と、第1四半期の1%から持ち直した。会社側は第3四半期に2億~2億6000万ドル(約318億~413億円)、2026年通期では9億6000万~11億5000万ドル(約1526億~1829億円)を見込む。

一方でフリーキャッシュフローは57億ドル(約9063億円)の赤字に沈み、純損失は前年同期比116%増の6億2600万ドル(約995億円)へ膨らんだ。それでも経営陣は、新しく結んだ契約は従来の契約より貢献利益率が5~10ポイント高いと説明した。この説明が、「利益とキャッシュフローの基準は事実上の不合格」という投資家の懸念を和らげたのかもしれない。

advertisement

設備投資は年6兆円規模へ、有利子負債は5兆5800億円

最後に、設備投資は増加し、今後も膨らみ続ける見通しだ。純利益に至る道筋はなお不透明だが、設備投資への見返りをより緩やかに測る指標、たとえば調整後EBITDA(利払い・税・償却前利益)には改善の兆しがある。同指標は15億ドル(約2385億円)、利益率は59%に達した。

第2四半期の設備投資は94億ドル(約1兆4946億円)に上り、2026年通期では350億~390億ドル(約5兆5650億~6兆2010億円)というレンジの中央値370億ドル(約5兆8830億円)に達する見込みだ。負債と利払い負担も重い。純支払利息は前年同期の2倍超となる6億4000万ドル(約1018億円)に膨らみ、四半期末の有利子負債は約351億ドル(約5兆5800億円)と、手元資金55億2000万ドル(約8777億円)を大きく上回る

それでも、5%へ改善した調整後営業利益率、新規契約で上昇する販売価格、前年同期比246%増の受注残、そして稼働状況を上回る契約規模がそろう。契約済み電力容量は8月11日時点で約4.2ギガワットに達し、6月末時点で稼働する1.5ギガワットを大きく引き離す。いずれも、需要がなお供給を上回っていることを示す材料だ。

次ページ > 空売り筋の買い戻しも追い風、それでも懸念は残る

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事