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2026.08.13 11:00

マスクが19兆円投じる先端AI半導体工場「テラファブ」 総面積は皇居の9倍

TERAFAB (c)SpaceX

また、8月4日の決算発表の数時間前、スペースXはエヌビディアとの独占契約を発表し、軌道上AIデータセンターを形成する衛星の半導体設計において、エヌビディアと協働することを明らかにした。両社が共同開発したAIチップは、実証機「スターマインドAI 1」(エー・アイ・ワン)に搭載され、2027年初頭に打ち上げられる予定だ。

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機体中央部分にAIチップからなる複数のコンピュータユニットを搭載。ピーク時は150kW、平均120kWの計算処理能力 (c)SpaceX
機体中央部分にAIチップからなる複数のコンピュータユニットを搭載。ピーク時は150kW、平均120kWの計算処理能力 (c)SpaceX

昨今、AIデータセンターが必要とする莫大な電力や、冷却用水の消費量が課題となっている。これを解決するためにスペースXは、地球低軌道に100万基のAI衛星を配置することで、軌道上データセンターを構築しようとしている。このシステムが必要とする電力は、すべて太陽光でまかなわれ、機器が発する熱はラジエータを介して赤外線として宇宙空間に放出される。

つまり、これらの膨大な数の衛星群に、テラファブで製造された高耐熱チップと、エヌビディアの次世代AIプラットフォームを搭載することが見込まれる。2027年後半からは、現在建設中の「ギガサット・ファクトリー」(宇宙機製造工業・テキサス州オースティン近郊)で、数千基規模におよぶスターマインド衛星の量産が計画されている。

敷地面積は「皇居の約8個分」

そして、8月6日のテラファブ建設の正式発表によって、はじめてその建設予定地と規模が明らかになった。テキサス州グライムズ郡は、ヒューストンから北西に車で1時間ほどの距離にある。4つの建設フェーズがすべて完了すると、その総敷地面積は1億平方フィート(約930万m2)を超え、ひとつの未来都市を形成する。その面積は東京ドーム約200個分、または皇居の敷地全体の約8個分に相当し、世界最大の半導体工場となる見込みだ。

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テラファブ自体がひとつの近代都市として形成される (c)SpaceX
テラファブ自体がひとつの近代都市として形成される (c)SpaceX

当初予定の新規雇用者3000人超の60%から80%は地元住民から採用し、テラファブで使用される水は、地元の地下水ではなく、近隣のギボンズ・クリーク貯水池の水を使用し、敷地内の排水処理施設で水の再利用と節水に取り組む。

同日、テキサス州のグレッグ・アボット知事が声明を発表し、スペースXに対して、「テキサス・エンタープライズ基金(TEF)」から3000万ドル(48億円)の助成金を交付することを明らかにした。しかし今後、同州が長期間にわたって得る利益は、これを遥かに超えることになる。マスク氏の関連事業は、宇宙事業などに対して発言権の強いテキサス州に、ますます集中しようとしている。

編集=安井克至

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