キャリア

2026.08.12 09:58

優秀な社員がAIを使って「第二のキャリア」を築く5つの方法

Adobe Stock

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現在の仕事に満足していても、5年後や10年後に働き方がどう変化しているか不安に思うことはあるだろう。自動化や人工知能(AI)、ビジネスモデルの変革に関するニュースが連日のように報じられるなか、今のポジションに安心している人でさえ、心のどこかである問いが頭をよぎることがある。「テクノロジーが一瞬にして業界全体を再編してしまうとしたら、自分の職務が変わったり、なくなったりしたときにどうすればいいのだろうか」と。この疑問をきっかけに、多くの聡明なプロフェッショナルが本業以外の場所でAIツールの活用を試み始めている。彼らは必ずしも現在のキャリアを捨てたいわけではなく、可能性を模索しているのだ。多くの場合、彼らは小さなスキルやプロジェクト、機会を積み重ねており、それらは必要が生じた際に「第二のキャリア(バックアップキャリア)」へと発展させることができる。

方法1:AIを活用し、日常の実務スキルを「市場価値のあるサービス」に変える

筆者がインタビューした人々は、AIに何ができるかを確かめるために実験を始めたと語っている。生成AIを試して、マーケティングや分析の手法を開発したり、研修教材を作成したりしているという人もいる。さらに意欲的な人々は、ソフトウェアのコーディングや動画編集にまで挑戦している。

こうした小さな実験は、多くの場合、本人たちに驚きをもたらす。これらのツールのいくつかが、現在の実務と非常に密接に関連していることに気づくからだ。日々プレゼン資料の作成に追われている人は、AIを使えばアイデアをより素早く整理できることに突然気づく。研修教材を作成する人なら、AIがコース全体の構成案をわずか数分で構築してくれることに気づくかもしれない。これらは既存の専門知識を置き換えるものではないが、個人の可能性を大きく広げてくれる。現在のポジションがこれまで通り存続すれば、これらのスキルは単に業務の生産性を高める。万が一、職務に変化が生じた場合でも、習得した専門知識を活かして全く新しい収入源を築く基盤になり得るのだ。

方法2:サイドプロジェクトに育つ、小さなAIの実験から始める

多くの人々は、本格的に第二のキャリアを築きたいわけではなく、セーフティネット(安全網)を確保しておきたいのだと語る。彼らの多くは、身近な課題を解決したり、個人的な興味を掘り下げたりすることから始めている。例えば、執筆が好きな人なら(これからは創造性がきわめて価値のある強みになるため)、AIツールを探索して記事やニュースレターの下書きに役立てることができる。データ分析が好きな人なら、AIを使って公開データセットの分析を試すのもいいだろう。

時間が経つにつれて、こうした小さなプロジェクトはより大きなものへと進化していく。単なる実験として始まった取り組みが、次第に体系的な形を帯びていくのだ。AIのサポートを借りて何本か記事を書き始めた人が、同僚からマーケティング用のコピーやニュースレターの作成を手伝ってほしいと頼まれるようになるかもしれない。また、業界データの分析を実験的に始めた人が、その分析結果に他者が対価を支払う価値があると気づくこともある。好奇心から始まった小さなアイデアが、コンサルティング業務やデジタル製品、あるいはこれまで存在しなかったニッチなサービスへと着実に発展していくのである。

方法3:現在の仕事から、AIで解決できる課題を探す

最も簡単な始め方の1つは、現在の業務において、時間を浪費しているタスクや不満の原因となっている課題を特定することだ。AIツールは、多くの作業を簡素化するうえで驚くほど効果的な存在になりつつある。

デロイト・デジタルの元社外副会長であり、『Disrupt You!(邦題:破壊的イノベーションの起こし方)』の著者であるジェイ・サミットに話を聞いた際、彼は「インサイト(洞察)とは、他人が見過ごしている課題に気づくことから生まれる」とよく口にしていた。彼が推奨する実践法の1つが、毎日直面する3つの課題を30日間にわたって書き留めることだ。

この習慣は、驚くべきイノベーションにつながる可能性がある。「Waze(ウェイズ)」のような製品を生み出した企業も、人々が日常の課題を認識し、「テクノロジーでこれを解決できないか」と問いかけたことから始まった。現在では、AIツールの登場により、こうした課題に対する解決策を誰もがかつてないほど容易に試せるようになっている。

方法4:AIツールに、人間の判断力と好奇心を組み合わせる

多くの人は、AIを活用するには高度なプログラミングスキルが必要だと思い込んでいる。しかし実際には、最も価値のある能力は、判断力、創造性、そして好奇心である場合が多い。AIは非常に高度化しており、かつては専門知識が必要だったタスクも、指示を出すだけで実行できるようになった。人間の判断力や好奇心と、AIの既存の能力を組み合わせることで、興味深い変化が起き始める。これまで見過ごしがちだったパターンや非効率性、そしてチャンスに気づくようになるのだ。いつも時間がかかっていたプロセスが、実は不要なものであると突如判明することもある。かつて複数の手順を要したタスクが、劇的に簡素化されることもある。こうした小さな気づきが、新しいサービスや製品、あるいは全く異なる職種への道を開くきっかけになる。

AIに質問を投げかけるだけで、これまで考えもしなかったようなインサイトが得られることもある。これは、講義コースを作成する人々によく見られる現象だ。彼らがAIに講義の構成案を求めると、その構成案から、講師自身がそれまで想定していなかったコンテンツのアイデアが触発される。こうしたインサイトは現在の業務に役立つだけでなく、将来的に別の役割を担う際にも貴重なインプットとなるだろう。

方法5:現在の仕事を続けながら、AIを活用した副業スキルを構築する

最も現実的なアプローチは、小さく始めて継続的に学習することだ。多くのプロフェッショナルは、毎週少しだけの時間を確保し、新しいツールやプロジェクトを試すことから始めている。

AI執筆ツールを使って短い記事やガイドの下書きを作成してみたり、簡易的なウェブサイトの構築に挑戦したり、業界に関連する情報をAIでどのように分析できるかを探ったりするのもよいだろう。これらの活動を、すぐに本格的なビジネスにする必要はない。多くのプロフェッショナルはこれらを純粋な学習プロセスと捉え、毎週わずかな時間を使って、ツールに何ができるか、そしてそれを自身の専門分野にどう応用できるかを見極めている。

最初から完璧なビジネスを立ち上げる必要はない。目的は、ツールに慣れ親しみ、どのような活動が面白く、価値があると感じられるかを発見することだ。

時間が経つにつれて、スキルが向上し自信が深まることで、こうした小さな取り組みが大きな効果を生み出すようになる。最初は単なる実験だったものが、徐々に実用的な第二の能力へと進化していくのである。

なぜAIによる「第二のキャリア」構築が一般的なキャリア戦略になるのか

かつてのキャリアパスは予測可能なパターンに従っていたが、テクノロジーがその常識を変えた。その結果、多くのプロフェッショナルが従来とは異なる方法でキャリア開発に取り組んでいる。1つの職務や1つの雇用主に依存するのではなく、変化する状況に適応できる複数の能力を養っているのだ。AIを活用して第二のキャリアを模索することは、将来への恐怖ではなく、極めて現実的なマインドセットの表れである。新しいツールや機会を試す従業員は、多くの場合、自信、創造性、柔軟性を獲得する。彼らは自身のスキルを拡張し、以前は存在しなかった可能性を創出する方法を見出している。多くのプロフェッショナルにとって重要なのは、AIが現在もたらしているツールや機会を、どのようにして探索し始めることができるかを自問することである。

forbes.com 原文

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