夕食中に、またSlackをチェックしている。チームがすでに把握しているべき質問に答えている。あなたの指示を必要としないはずの決定を下している。もし、1週間も休みを取ればビジネスが立ち行かなくなるのだとしたら、あなたはチームを構築したのではない。依存関係を生み出したのだ。
懸命に働きたいなら、そうすればいい。だが、本来チームが担うべき業務に自分の才能を浪費してはならない。
優れた創業者は、意図的に自分自身の仕事をなくしていく。彼らは仕組みを構築し、単に指示に従うだけでなく、自ら考える人材を採用する。彼らが自分なしでも回るビジネスを作るのは、自由とは選択肢を持つことだからだ。
ビジネスを経営することは、デスクにしがみつくことを意味しないはずだ。しかし、ほとんどの創業者は、忙しいことと価値があることを混同している。常に連絡が取れる状態であることをリーダーシップだと勘違いしているのだ。彼らは会社ではなく、檻を建てている。自分の人生を取り戻す方法は次のとおりだ。
自分がいなくても回るチームを構築する
指示待ち人間ではなく、考える人を採用する
いちいち許可を求めなければ動けないような人を採用するのはやめよう。面接では、あなたのアイデアに異を唱えるような候補者を探すことだ。プロセスをどう改善するか尋ねてみるといい。独自の意見を持つ人こそ、あなたがいないときに決断を下してくれる人物だ。
新入社員には、初日から本物の課題を与えよう。雑用ではなく、ビジネスに不可欠なものだ。彼らがそれにどう取り組むかを観察する。20もの質問を投げかけてくるか、それとも自分で解決策を見つけ出すか。あなたの未来は、後者を選ぶ人材にかかっている。リスクが高そうに思えるかもしれないが、それでいい。無難にやり過ごしてきた結果が、あなたなしでは機能しない今のビジネスなのだから。
タスクではなく、オーナーシップを与える
タスクリストはロボットを生み出すが、オーナーシップはリーダーを生み出す。何をすべきかを指示するのをやめ、何が達成されるべきかを伝えよう。「週に3回SNSに投稿する」と「SNSの運営を統括し、エンゲージメントを20%向上させる」との間には、途方もない違いがある。
結果に責任(オーナーシップ)を持つ人は、そのプロセスにも責任を持つ。彼らはより良い方法を見つけ、あなたが気づく前に問題を解決する。コンバージョン率に頭を悩ませるべきなのは、あなたではなくマーケティング担当者だ。オペレーションマネジャーは効率性に執着すべきだ。それがオーナーシップというものだ。それ以下は、ただ手間のかかる子守にすぎない。
早く失敗させる
チームがつまずくたびにあなたが手を差し伸べていては、彼らは成長できない。許容できる失敗の明確な境界線を設定しよう。たとえば、1000ドル(約15万円)未満の決定事項。あるいは、クライアントを失うことにつながらないすべてのこと。越えてはならない一線を定義したら、あとは手出しをしないことだ。
失敗は成功よりも早く教訓を与えてくれる。誰かがミスをしたとき、すぐに助けに入りたい衝動を抑えよう。彼らに何を学んだか、次はどう違うやり方をするかを問いかけるのだ。そして次に進む。あなたが必要とする時間と心の余裕は、チームが自らの過ちに対処できると信頼することから生まれる。
すべてのことを一度だけ文書化する
同じ質問に2回答えることは、文書化の敗北を意味する。ナレッジベースを構築し、トレーニング動画を録画し、意思決定ツリーを作成しよう。自分の脳内をダウンロードできるようにするのだ。あなたが自由になるためには、あなたの信念や原則がチームに共有されている必要がある。
優れた文書化があれば、チームはあなたがいないときでも答えを見つけられる。新入社員がセルフオンボーディングできるようになる。あなたが1カ月姿を消しても、何も破綻しない。今、文書化に1日を費やすか、あるいは一生同じ質問に答え続けるか。選択するのはあなただ。
一時的な「失踪」でテストする
スモールステップから始めよう。メッセージをチェックせずに午後の半日を休んでみる。次は丸1日。その次は3連休だ。何が破綻するかを観察する。その破綻したポイントこそが、システムを強化すべき場所を正確に示している。
チームには、あなたなしで業務を行う練習が必要だ。彼らは自分たちの意思決定に自信を持つ必要がある。そして、あなたが自分たちを信頼していると知る必要がある。窮地を救うためにあなたがその都度しゃしゃり出ていては、彼らの成長の機会を奪うことになる。それは彼らに能力がないと言っているようなものだ。ヒーローになるのはやめよう。自立して機能する組織を築き上げた設計者(アーキテクト)になるのだ。
ビジネスのボトルネックになるのをやめる
あなたのエゴは必要とされたがっている。あなたのアイデンティティは、問題解決者、意思決定者、そして「かけがえのない創業者」であることに縛られている。しかし、「かけがえのない存在」とは、言い換えれば「囚われの身」ということだ。
明日にも会社を売却する予定であるかのように、チームを構築しよう。実際に売却するつもりが全くなくてもだ。あなたが常に介入しなくても機能するシステムを作り、職務記述書以上の広い視野で考えられる人材を採用する。彼らがあなたを驚かせるための余地を残しておくのだ。ビジネスは最大の資産であるべきであり、最も手のかかる扶養家族であってはならない。



