キャリア・教育

2026.08.12 15:00

64%が楽な道を選ぶ現代、あえて「難しい仕事を選ぶ」と能力が上がる科学的な理由

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人々はますます、物事を簡単で、すばやく、便利な方法で行うようになっている。一見するとこれは賢明な選択に思えるかもしれないが、よりスマートで有能、かつレジリエントな人間になるための妨げになり得る。実際、困難に挑み続けることや、あえて難しいことに挑戦することは、あらゆる意味でのウェルビーイングに大きな恩恵をもたらすことが研究で示されている。

残念ながら、最善の結果をもたらさないとわかっていても、安易な道を選ぶ人が増えている。ライフスタイルアプリ「Hint」が世界6地域(米国、英国、カナダ、欧州、オーストラリア、中南米)の1万4000人以上を対象に実施した意識調査によると、64%の人が「より質の高い選択肢よりも、手間の省けるシンプルな選択肢を選んだことがある」と回答している。

総じて、人々は努力や結果よりも「楽さ」を優先している。より良い結果が得られると信じている場合でさえ、複雑さやハードワーク、困難を避ける選択をしている。

私たちは今、自尊心や自己肯定感、レジリエンス(精神的回復力)を育む挑戦のプロセス、すなわち心理学で言われる「望ましい困難(Desirable Difficulties)」を避ける傾向が、現代社会で急速に強まっている。

困難に取り組む価値

もちろん、ハードワークや挑戦、困難は人生の一部である。しかし、それらは避けるべきものではなく、主に次の5つの方法で大きなメリットをもたらしてくれる。

1. 挑戦が学びを深める

より困難な課題に直面したとき、私たちの学びは深まる。「望ましい困難」とは、良い意味での難しさのことであり、情報を得るためにより深く掘り下げて努力することを促す。その結果、情報は記憶に深く定着し、後で引き出して活用できるようになる。

具体的には、医学教育研究協会(ASME)が発表した研究によると、学習プロセスに「望ましい困難」と呼ばれる挑戦を取り入れることで、人々はより深く学び、その記憶をより長期にわたって保持できることがわかっている。

しかし、Hintの調査では、62%の人が「最終的に自分のためになるとわかっていても、精神的に疲れると思う活動は避ける」と回答している。だが、より多くを学ぶことは、知性を高めるだけでなく、物事を理解し、対応し、問題を解決し、革新を起こし、より良い生活を送るための基盤を築くことにつながる。

2. 挑戦がエンゲージメントとモチベーションを高める

困難に立ち向かうとき、私たちはより深く物事に関与(エンゲージ)しやすくなる。学術誌『Instructional Science』に掲載された研究によると、タスクに大きな認知負荷が必要で、より複雑で困難な場合、そのプロセスによって思考や処理が深まり、学習効果とパフォーマンスが向上するという。

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