マイクロソフト株を脅かしているのは需要ではなく、いまその需要に応えるためにかかっているコストだ。そして同社自身の見通しも、利益率の低下を示唆している。
マイクロソフトの株価は記事執筆時点で499.86ドル(約7万9500円)となっており、収益性は数年来の高い水準にある。それにもかかわらず、株価は過去12カ月で4.5%下落した。同じ期間にS&P500種株価指数は23%のリターンを上げている。
今後の主なリスクは、需要が失速することではない。むしろ事業が伸びること自体が売上総利益率(粗利率)の低下を招いている、というのが同社の説明だ。経営陣が示した2027会計年度の見通しにも、営業利益率のわずかな低下がすでに織り込まれている。それでも売上高と営業利益はいずれも二桁成長が見込まれている。
純利益率は最高水準、売上総利益率は低下
直近12カ月の純利益率は40%で、過去5年間で最も高く、3年平均の37%を大きく上回る。つまりこの数字は今がピークであり、あくまで直近12カ月の実績を示したものだ。
だが、売上総利益率は低下している。2026会計年度第4四半期の売上総利益率は67%で、前年同期を下回った。同じ四半期の営業利益率が45%へ上昇したにもかかわらずだ。
同社によれば、売上総利益率が下がったのは、売上構成がAzureへ傾いていることに加え、AIインフラへの投資が続いているためだ。Azureはこの四半期に43%成長し、経営陣は2027会計年度の上期にはこの伸びがさらに勢いを増すとみている。顧客の需要は使える処理能力を上回り続けている、というのが経営陣の説明である。だからこそ問われるべきは、その需要を1単位追加で満たすのにいくらかかるのか、という点だ。



