30日間の政府アクセス期間に注文、モデル公開は取締役会が点検
新しいAIモデルを規制する手続きでは、政府がより早い段階から関与すべきだとザッカーバーグは述べている。
トランプ政権は6月2日付の大統領令で、対象となる先端モデルについて、開発企業が他の信頼できる提携先へ渡す前に政府が最長30日間アクセスできる任意の枠組みを定めた。ザッカーバーグはこの期間を「相当に意味のある長さだ」と評してきており、硬直的な「手続きと審査日程」ではなく、先端AI研究機関と政府が「緊密で能動的な協働」を築くべきだと主張している。
メタはモデル公開についても、新たな監督体制を導入する。取締役会が承認した安全基準に個々のモデルが適合しているかどうかを、その独立した取締役会自身が判断する形だ。ザッカーバーグは他社にも同様の体制を採るよう促し、「業界全体版」を導入するよう呼びかけた。
設備投資は2026年に23兆円規模、米国に95兆円超を投入
メタは2026年12月期の設備投資額を最大1450億ドル(約23兆550億円)と見込む。同社と、時価総額で最大級の競合各社は、AIインフラ構築を一斉に加速させている。フェイスブックを傘下に置くメタは、2028年までに米国へ6000億ドル(約95兆4000億円)超を投じる計画も掲げる。
7月28日付の米紙寄稿でも、技術を少数が握る事態に反対
ザッカーバーグはAIの将来に強気であり続けてきた。この技術が特定の1社や政府、あるいは少数の企業群に握られる事態には、強く反対してきた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿では、人々が近くこの技術を使えるようになると記している。「並外れた新しいものを生み出して発見し、新たな事業を築き、自らの考えを表現し、新しい概念を学び、生活や健康、人間関係、キャリアを向上させる」ことができるという。「人々の手に力を委ねる」ことこそ「人類が最も大きな進歩を遂げてきた」やり方だとも書いている。
米政府は中国製モデルを調査、禁輸半導体の密輸も指摘
蒸留を認めるべきだというザッカーバーグの主張は、トランプ政権が調査へ動く局面と重なった。政権は、中国の主要なAIモデルが米国製モデルから蒸留されたものかどうかを調べると表明している。米国はこれとは別に、中国企業が競合モデルを開発するため、禁輸対象のAI用半導体を米国から中国へ密輸したとも主張してきた。
ザッカーバーグは2004年にフェイスブックを共同で創業し、同社は2021年にメタへ社名を変えた。フォーブスの推計によれば、8月10日時点で純資産は2062億ドル(約32兆7858億円)にのぼる。


