ユニセフは2026年3月11日、この二度目の戦争が始まった2月28日以降、中東地域全体で1100人を超える子どもが死傷し、そのうちイランで200人、レバノンで91人、イスラエルで4人、クウェートで1人の子どもが殺害されたと発表した。セーブ・ザ・チルドレンは同年3月4日、この地域紛争の激化により1億人を超える子どもが影響を受けていると発表している。
その象徴的な事例が、開戦初日の朝、ホルモズガーン州ミナブのシャジャレ・タイエベ女子小学校への攻撃である。イラン国営メディアの報告によれば、2026年2月28日午前10時半ごろ、この小学校が米国のミサイル攻撃を受け、児童168人が犠牲となった。
国連人権高等弁務官のフォルカー・トゥルク氏は、「ミナブのシャジャレ・タイエベ小学校の空爆は、内臓に届くような恐怖を呼び起こした。爆撃された教室と、悲嘆にくれる親たちの姿は、戦争のなかで最も高い代償を払うのが誰であるかを明確に示している」と述べた(前掲:OHCHR トゥルク声明(2026年3月))。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、この攻撃を「戦争犯罪として捜査されるべき違法な攻撃」と位置づけている。
一方、世界に目を転じれば、国連事務総長の「子どもと武力紛争」年次報告書(2025年6月17日発表)は、2024年に世界全体の紛争で殺害または障害を負った子どもの数を、11967人と確認している。同報告書は、2024年に国連が検証した「子どもに対する重大な侵害(grave violations)」の件数を41370件とし、これは前年比25%増で、統計開始以来最多である。なお、セーブ・ザ・チルドレンは独自集計「Stop the War on Children」でこれを41763件(前年比30%増)と報告している。
そのうえで、次に問わねばならない。この子どもたちを、法は、そもそもどう守ろうとしてきたのか。


