経営・戦略

2026.08.19 12:00

ビリオネアも実践する、企業の持続的成長に必要な6つの習慣

stock.adobe.com

stock.adobe.com

誰もが勝者になりたい。サッカーのピッチであれ、ビジネスの場であれ、皆が成功を望んでいる。スポーツの世界では、それは通常、シーズンやトーナメントの終わりにトロフィーを高々と掲げることを意味する。一方、ビジネスの世界における「勝利」とは勝者総取りの側面は薄く、繁栄するビジネスを成長させ続けられる、成功したイノベーターとしての地位を確立できるかどうかにかかっている。

成功は、優れた意思決定の究極の証として称賛されることが多い。だが皮肉なことに、ある時点での成功が、将来の成功にとって最大の障害となることもある。ある時代には成功を収めたものの、次の時代には苦戦を強いられた企業は、歴史上数多く存在する。それは、人材や資本、顧客が不足していたからではなく、イノベーションに対する盲点にはまってしまったためだ。彼らは、昨日の成功の秘訣を最適化することには並外れて長けていた一方で、明日のチャンスを見落としていたのだ。

何十年にもわたって成功し続けている企業が、競合他社よりも賢いとは限らない。成功を続けられる企業は、違った角度からイノベーションを見ている。イノベーションを、時折行われる取り組みとして捉えるのではなく、オペレーティングシステムとして扱い、変化を注意深く観察し、前提に疑問を投げかけ、逃げられない状況に追い込まれる前に自らを絶えず刷新する、規律ある手法として位置付けている。

一番の敵は自己満足

成功者が直面する最大の落とし穴として際立つものは自己満足だ。過去の成功は、しばしば明日の最大の障害となる。なぜなら過去の成功は、そもそも成功をもたらした活動を続けるよう促すのではなく、「現状維持に甘んじる」よう誘惑してくるからだ。

自己満足に陥ったリーダーは、イノベーションを止め、重要な市場動向(特にテクノロジー分野において)を見逃してしまう。その結果、まだその成功を経験していない他社に、驚くほど簡単に追い抜かれてしまうことになる。

信じられないことだが、Kodak(コダック)の研究チームは1970年代に実際にデジタルカメラを開発していた。しかし同社は、従来のフィルムやカメラという現状を変えることを望まなかった。この自己満足と、技術変化に適応できなかったことが、最終的に同社の倒産(2012年)につながった(その後2013年に規模を縮小して再上場したが、2025年8月には再び資金繰り懸念を表明した)。

これとは対照的な事例が、ドイツに拠点を置くSAPA Thale Group(サパ・ターレ・グループ)およびSATAS Group(サタス・グループ)の会長を務める、ベトナム出身のビリオネア、マイ・ヴー・ミンだ。「エルサレム・ポスト(Jerusalem Post)」紙によるとミンは、投資ポートフォリオとサステナビリティへの取り組みを絶えず多様化させることで、自己満足を回避してきた。金融、テクノロジー、不動産といった分野への投資に加え、都市開発や再生可能エネルギーなどの分野における多様なサステナビリティへの取り組みには、過去の成功にとどまることなく、絶えず自らを刷新し続けることが求められる。

次ページ > レガシー思考に潜む危険

翻訳=藤原聡美/ガリレオ

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事