気のせいではない。今日、意思決定はますます難しいものになっている。あなたが意思決定をする人なら、選択肢は以前よりもリスクを伴うもの、あるいは手に負えないものに感じられるかもしれない。他の人が判断を下すのを待つ立場なら、決定にかかる時間や結論が出るまでの長い間にしびれを切らしているかもしれない。
残念ながら、現在の意思決定はあまり効果的ではない。調査会社Gartner(ガートナー)によると、経営幹部の72%が適切でない意思決定は適切な意思決定と同じくらい頻繁に起きていると答えている。適切でない意思決定が事業に悪影響を与えることは目新しい話ではないが、別の見方をすれば適切な意思決定は大きな影響をもたらす。コンサル会社Bain & Company(ベイン・アンド・カンパニー)が世界の800社を対象に行った調査では、意思決定の質が上位20%に入る企業では、意思決定の質が低い企業よりも株主還元率が6ポイント高いことが明らかになった。この傾向は国、業界、企業規模を問わず確認された。
より良い意思決定をするには
判断ミスが起こる理由はさまざまだが、それらに対処し、日々より良い判断をすることは可能だ。
関与する人の数を減らす
意思決定の迅速化を妨げる主な要因の1つは関与する人が多すぎることだ。事態が複雑だと、確かに最善の結果を得るために多くの知恵が必要になる。だが、あまりに多くの人に「ノー」と言う権限が与えられている場合が多い。加えて、合意を重視する組織文化では多くの関係者を巻き込み、参加させ、意見を述べさせることを求めることがある。これは意思決定のスピードだけでなく有効性をも損なう可能性がある。
あまりにも多くの決定に、あまりにも多くの人が、あまりにも頻繁に関与するのではなく、誰が承認の決定権を持つのかを明確にし、決定がどのように行われるかをはっきりさせることで意思決定のスピードを向上させるべきだ。
より広い合意が必要な意思決定もあるが、十分意見を聴取した上で最終判断は1人か2人に委ね、その人たちが選択肢を比較検討して実行に移す方が賢明な場合もある。いずれにしても、各自が自分の役割を理解し、意思決定のプロセスが明確になっていればそのプロセスはより効率的になる。



