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Dejan Stanic Micko/shutterstock

サプライ・チェーン・マネジメント(SCM)は、進化し続けている。しかも、皆の関心を集めている新しい側面がある。企業の責任が、再定義されつつあるのだ。政府は最早、グローバル企業に、無責任な供給業者を避けるように要請しているのではなく、強要している。実際、多くの政府は、完全に規制することを明確に視野に入れて、正式な監視を導入しつつある。そして、携帯電話やカメラの目が至るところにある時代にあっては、企業がこれに真剣に取り組まないで違反することのリスクは、破滅的なものとなる。

この10月に発効した英国の現代奴隷法は、英国で活動している企業(年間売上が3,600万ポンド超の企業)に、供給業者が強制労働、人身売買その他の不正な労働行為を行っていないとの証拠を公表するように求めている。米国では、全世界の売り上げが、1億ドルを超える企業に対して、同様の行為を防ぐための取組を公表することを求める新しい規制を検討中である。

ナイキがどれだけ打撃を受けたか、また、可哀想なキャサリン・リー・ギフォードの服飾ビジネスが「劣悪な労働環境」が公になって、倒産しかかったことを覚えている人は多いだろう。ギフォード氏が知らなかったというのは仕方ないかもしれないが、ナイキが知らなかったというのは驚くべきことだ。

このように再び関心が持たれて規制措置が取られているのは、今日、奴隷制の拡がりについて数多くのニュース報道がなされている結果である。例えば、国際労働機関は、現在2,100万人の人々が強制労働の犠牲者となっているとの報告書を出した。(その名の通りのものである)奴隷制以外では、「紛争鉱物」、汚職、環境基準の執行強化に関する追加的な規制案が作成され、さらに作り直されている。

同様の新しい法律がスペイン、オランダ、スウェーデンで検討されている中、最も包括的で厳格なのが、最近提案され、現在フランス議会で議論されている「警戒義務付け法」である。「この法律は、対象企業に防止努力の公表を義務付けるだけでなく、企業に実際に責任を負わせることになるでしょう」と、EcoVadis の共同創設者で共同CEOのピエール・フランソワ・セイラーは語る。同社は、供給業者の格付けをしている企業で、いろいろな組織が、企業の社会的責任(CSR)や様々な持続性のためのプログラムを導入することを支援している。「実際、フランスの法案は、強制労働に留まらず、人身傷害、環境破壊、健康リスク、汚職など幅広い範囲をカバーしています。全てを含む法案です。」

しかしながら、警戒義務付け法が重要な本当の理由は、その内容が欧州連合(EU)レベルで採用される可能性があるということだ。そして、そうなれば、現実には、それがグローバル・スタンダードになるのは、明らかである。

サプライ・チェーン・マネージャー、購入担当者、コンプライアンス・オフィサーは、常に変わる状況に対応し続けている。「精緻な回避行動」と言えるだろう。より戦略的に対処するためには、企業が自らの企業としての責任、社会的責任、環境に対する責任を考え、根底からの再編成と根本的な変革が必要である。どこで線引きしたらよいか常に変わっているので、現在の基準が緩和されると考えている人は、注意を払っていない。

ここに、チャンスがある。進化し続ける規制に対応する代わりに、グローバル企業は、一歩進んで、新たな包括的基準を決められないまでも、それを形成するチャンスである。

参考までにいうと、EcoVadisの顧客には、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ネッスル、ベライゾン、ハイネケンが含まれている。セイラーは、その仕組みについて、こう話している。「比較の問題ですが、何をすべきかを見つけるのはそれほど大変ではありません。フォーチュン500企業が、購入の決定において、持続性とCSRの比重を少しでも変更すれば、供給業者はそれに反応せざるを得ず、絶大なプラスの効果を全世界に及ぼすでしょう。成功の秘訣は、それを如何に効率的に行い、コンプライアンスを持続的かつグローバルに管理していくかと言うことです。現時点までに、どうすればよいか分かっていなければなりません。企業が正しい事をすれば、それは自らのブランドや世界のためになるだけでなく、自らの収益も改善するのです。」

編集 = Forbes JAPAN 編集部

 

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