自分のピーク時間を見つける
午後3時。その日5回目のミーティングを終え、コーヒーの覚醒効果は何時間も前に消え去り、ランチ後の眠気に襲われている。さあ、ディープワーク(深い集中を必要とする業務)の時間だ!
もちろん、そうはいかない。人のエネルギーレベルが1日の中で上下することは周知の事実だが、それが生産性にどれほど大きく影響するかは意外かもしれない。研究者らは、朝型の人を深夜のブレインストーミングに無理に参加させるのは失敗のもとだと指摘している。夜型の人に、朝一番から最高の状態を期待する場合も同じだ。これは「クロノタイプ・ミスマッチ」と呼ばれるもので、気合で乗り切れるものではない。
また、1日中休みなく集中することを期待されるべきでもない。カリフォルニア大学アーバイン校のグロリア・マーク教授(情報学)はニューヨーク・タイムズ紙に「1日中ノンストップでウエイトを持ち上げ続けることができないのと同様に、持続的な集中力や注意力を長時間にわたって使い続けることも期待できない」と語っている。
自分のピーク時間を最大限に活用するには、ChatGPTに助けを求めるとよい。まず数週間かけて、自分のエネルギーの山と谷を記録し、集中力と意欲を1から10の尺度で1時間ごとにメモする。その結果をAIに入力し、見えてきた傾向に基づいてカレンダーを組んでもらう。頭が冴える時間帯には深い作業を入れ、会議やメール、最高の思考力を必要としないものは低調な時間帯に回すのである。
シャットダウンの儀式
カル・ニューポートは2009年に「シャットダウンの儀式」について書いており、それ以来、筆者の心に残っている。彼は毎日の仕事の終わりに同じことをする。タスクリストを確認し、未完了のものを記録し、翌日の予定に目を通し、それから1日の終了を宣言するために「スケジュールのシャットダウン、完了」という決まったフレーズを声に出して言うのだ。
最近、筆者はChatGPTを使って自分なりのアレンジを加えている。1日の終わりに、まだ片付いていないものをすべて書き出す。折り返していない電話、未完了の意思決定などである。そして、これらの未完了タスクを2つの山に分類するようAIに依頼する。翌朝一番にやるべきことと、後回しにできることだ。そうして得られるのは、翌朝の明確なスタート地点だ。これで、ノートパソコンを開いたときに「どこまでやったっけ?」と思い出す必要がなくなる。
AI以前の筆者は、自分のシステムが効率を最大化し、可能な限り最も生産的な自分にしてくれていると確信していた。だが、それは間違いだった。ほんのいくつかのシンプルなプロンプトを使うだけで、筆者のカレンダーはかつてないほどすっきりとし、想像以上に多くの時間を取り戻すことができている。
スティーブン・キングのように毎日2000語を書くことも、マリー・キュリーのようにノーベル賞を受賞することもないかもしれない。それでも、自分が時間を賢く使えていることは確かであり、筆者にとってはそれで十分なのだ。


