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AI

2026.08.10 10:00

現在ベンチャーキャピタルを割っている、AIをめぐる4つの物語

stock.adobe.com

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AIをめぐる議論は、楽観派と悲観派の対立として報じられる。だが実際には、見出しやツイートに現れるよりもはるかに多くの含みと、幾重もの層と、緊張がそこにある。

声の大きい陣営が共有している前提

AIをめぐる立場は、2つの問いへの答えで4つに分かれる。AIは世の中を根底から変えるほどの力を持つのか、という力の問い。そして、その先に待っているのは良い結末か悪い結末か、という結末の問いである。報道を占めているのは、このうち力の問いに「持つ」と答える2つの物語であり、敵同士に見える両者も、その1点では同じ側に立っている。

1つ目は、AIは世の中を変える、そしてまさにそれが危険なのだ、とする見方である。待っているのは審判のときだ、というわけだ。ダリオ・アモデイは2026年1月のエッセーでAIを「人間の労働を全般的に代替するもの」と呼び、持論をさらに押し進めた。シトリーニ・リサーチの2月のレポートは、AIエージェントが1時間当たりの生産量を1950年代以来見られない水準にまで押し上げる一方で、雇用と需要は崩壊する、という未来を描いた。

2つ目は、AIは世の中を変え、その果実は広く行き渡る、とする見方だ。長期の好況、いわばスーパーサイクルが来るという読みである。キャシー・ウッドはX上でシトリーニに反論し、ARKは「生産性ブームと実質GDP成長率の加速」がインフレ率の低下とともに起きると予測している、と書いた。

どちらの見方も、AIが並外れた存在であることを前提にしている。そして、どちらもAIへの投資そのものを否定してはいない。技術史家のリー・ヴィンセルは、この構図をクリティハイプ(criti-hype。批判=criticismと誇大宣伝=hypeを合わせた造語)と呼ぶ。業界の最も大げさな主張を額面どおりに受け取ったうえでの批判であり、その結果、警告がそのまま宣伝としても機能してしまう。

7月24日、Anthropicで経済部門を率いるピーター・マクローリーがXにエッセーを公開し、AIが米国の雇用に実質的な影響を与えている証拠はない、と結論づけた。根拠として挙げたのは6月の失業率4.2%である。「1年後に失業率が目立って高くなっているとは考えていません」と彼は書いた。同社の最高経営責任者(CEO)は、この1年、その正反対を語り続けてきた。

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翻訳=酒匂寛

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