メールに関して、最も起こしやすいプライバシー上のミスの一つが、何も考えずに「全員に返信」ボタンを押してしまうことだ。特にBcc(ブラインド・カーボン・コピー)で送られたグループメールに返信するときは、ごく簡単に起きてしまう。
何が問題なのか。自分が「ブラインド」の受信者の一人である場合、そのメールを受け取っていることを知っているのは送信者だけで、宛先(To)欄やCc(カーボン・コピー)欄に並んでいる人たちは誰も知らない。たいした問題ではないように思えるかもしれないが、実際には大問題になりうる。Bccで送られたのには必ず理由があり、自分がそこに含まれていることをうっかり明かしてしまえば、プライバシーやセキュリティが脅かされかねない。
しかしグーグルは、この問題に対する解決策をGmailユーザー向けに導入した。Bccで受信したメールに対して「全員に返信」を行おうとすると、送信前に目立つ警告が表示され、ユーザーの意図を確認する仕組みだ。これにより、自ら望まない限り、スレッドに参加している事実を伏せ続けることができる。
情報がうっかり漏れる場面は幅広い。「しまった、メールアドレスを知られてしまった」という軽いものから、「パスワードが漏れている」という深刻なものまである。グーグルが今回Gmailに追加した機能は後者に対して効果があるわけではないが、ボタンの押し間違いという単純なミスから生じるプライバシーとセキュリティの問題に対しては、確かに価値ある解決策になっている。
グーグルが発表したGmailの「全員に返信」Bcc警告
では、誰もが気になっているはずの「これで実際に何が変わるのか」という点をはっきりさせておこう。
Bccで受け取ったメールにどう返信しようと、同じくBccに入れられた他の人にあなたのメールアドレスが表示されることはない。今回グーグルが追加した機能によって、Bccの仕組みそのものが変わるわけではないからだ。Bccの受信者たちは、あなたのアドレスを見ることも、あなたが配信先に入っていると知ることも、これまで通りない。



