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欧州

2026.08.07 17:00

米・ウクライナの防空がともに試練に パトリオット枯渇に直面、原因と対策は「非対称戦」

ウクライナの首都キーウのダルニツィキー地区で2026年7月2日、ロシアによる大規模なミサイル攻撃で甚大な被害を受けた集合住宅を視察したゼレンスキー大統領(中央)ら(Hennadii Minchenko/ Ukrinform/Future Publishing via Getty Images)

ウクライナの首都キーウのダルニツィキー地区で2026年7月2日、ロシアによる大規模なミサイル攻撃で甚大な被害を受けた集合住宅を視察したゼレンスキー大統領(中央)ら(Hennadii Minchenko/ Ukrinform/Future Publishing via Getty Images)

米国とウクライナは現在、同じ問題に直面している。弾道ミサイルを撃墜するための迎撃ミサイルの危機的な不足だ。具体的に言えば、米国製の「パトリオットPAC-3」のことだ。

両国がこの状況に至った経緯は大きく異なる。直面している課題は本質的に同じだが、模索する解決策もまた大きく異なるものになるかもしれない。これは非対称戦、つまり敵に貴重な資源をより多く消耗させる方法をめぐる問題であり、この分野では、相手よりも多くの資金を投入できることを頼みにしてきた米国防総省よりも、限られた資源で戦ってきたウクライナに分がある。

ウクライナへの長期にわたる「ミサイル攻囲」

ウクライナは4年以上にわたりロシアの空襲にさらされており、それはエスカレートし続けている。攻撃は当初は、航空機から発射される空対地ミサイル、巡航ミサイル、弾道ミサイルを組み合わせたものだった。2022年9月以降、ミサイルに加え「シャヘド」自爆ドローン(無人機)も投入されるようになった。シャヘドの飛来数は最初は1日に十機単位だったものが、そのうち百機単位になり、さらに最近は1千機近くに達する日もあるなど、増加の一途をたどってきた。

ロシアによる7月のミサイル発射数は381発前後にのぼり、うち126発は弾道ミサイルだった。シャヘド型ドローンの投入数はおよそ5000機に達している。

大きな違いは、シャヘドに関してはウクライナが90%近くを撃墜・阻止できていることだ。シャヘドは速度が遅く、相当数が迎撃ドローンや、機関銃や機関砲で武装した機動射撃グループによって撃ち落とされている。それに対して、ミサイルの迎撃率は40%程度にとどまっている。現在、撃墜されているミサイルのほとんどは、巡航ミサイルや比較的速度の遅い空中発射ミサイルが占める。

マッハ6(時速約7400km)を超える速度で飛翔する「イスカンデル」のような弾道ミサイルは、撃墜するのが格段に難しい。8月4日から5日にかけての夜、ロシアはイスカンデルを24発発射したが、ウクライナは1発も撃ち落とせなかった。

これらの弾道ミサイルを撃墜できる唯一の兵器がパトリオットPAC-3だ。1年前には、ウクライナはパトリオットの供給があり、かなりの迎撃率を達成していた。しかし、在庫が不足してくるにつれて、防空網を突破するイスカンデルが増えるようになった。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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