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欧州

2026.08.07 17:00

米・ウクライナの防空がともに試練に パトリオット枯渇に直面、原因と対策は「非対称戦」

ウクライナの首都キーウのダルニツィキー地区で2026年7月2日、ロシアによる大規模なミサイル攻撃で甚大な被害を受けた集合住宅を視察したゼレンスキー大統領(中央)ら(Hennadii Minchenko/ Ukrinform/Future Publishing via Getty Images)

ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領はパトリオットの追加供与を繰り返し求めてきたが、受け入れられていない。ゼレンスキーは、パトリオットがなければ、ウクライナはこの冬に深刻な危機に見舞われかねないと警告している。これまでにもあったようにロシアに発電所を攻撃され、国全体が寒さと暗闇に陥れられるおそれがあるからだ。

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ウクライナの電子戦の専門家でゼレンスキーの顧問も務めるセルヒー・「フラッシュ」・ベスクレストノウによると、ロシアはイスカンデルを推定で月に約70発生産している。何らかの方法で阻止できなければ、これらのミサイルはそれぞれ約450kgの通常弾頭を搭載して重要目標に撃ち込まれることになる。

対イランで短期間にミサイルを消耗した米軍

米国の話はまた別であり、もっと短期間で現在の事態に陥っている。米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が最近公表した報告書によれば、米国は今年2月にイランとの紛争に突入した時点で、パトリオットミサイルを2330発保有していたが、4月の「停戦」までにその数は1030発に減少し、現在はさらに759~827発まで減っていると推定されている

これは、紛争が激しかった時期に米軍はパトリオットを1日32発超消費していたことを意味する。事態が再び同程度の激しさになり、パトリオットを同じようなペースで使用すれば、現在の備蓄は30日足らずで底を突く計算になる。

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もっとも、実際に備蓄がゼロになるまでミサイルが使い尽くされることはないだろう。ミサイルは慎重に節約して運用され、一部は予備として温存されるものだからだ。とはいえ、備蓄が減少するにつれて、指揮官たちは、残された迎撃ミサイルをどこへ優先的に配備すべきかや、すべての場所を常に守る余裕があるのかどうかをめぐって、ますます難しい判断を迫られることになるだろう。

米国はとくに激しい弾道ミサイル攻撃を受けてきたわけではなく、問題はそこではない。イランはロシアほどの弾道ミサイル戦力を保有していない。だが、ドローンの主要生産国ではある。実際、ロシア軍の主力となっているシャヘドは、ロシア国内でライセンス生産されるまではイランから輸入されていた。

何が問題かと言えば、米軍がシャヘドのような価値も性能も低い脅威に対して、パトリオットを相当な数費やしたとみられることだ。元米空軍士官で現在は軍事アナリストのアーロン・ブリニルドソンは4月、英紙インディペンデントに寄せた記事にこう書いている。「米軍は現状、2万ドルの問題に対して100万ドルの答えを出している」

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翻訳・編集=江戸伸禎

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