note
2011年設立のCtoCメディアプラットフォーム「note」を運営する。22年末、赤字での上場で時価総額は50億円に届かなかったが、26年6月末時点で350億円規模まで成長。上場後、25年1月にGoogle、同年11月にネイバー、26年3月にKADOKAWAと相次いで資本業務提携。Geminiとの連携でAI活用の幅を広げ、KADOKAWAとはnoteからの書籍化を増やし既存のプロセスにとらわれないコンテンツ開発の仕組みづくりを推進。上場したからこそ信用力が高まり、大企業と提携できたとnote側も明かす。オーガニックな成長だけでは届きにくい非連続な成長を上場という「レバレッジ」で実現してきた。
オンコリスバイオファーマ
2004年設立、がん治療薬「テロメライシン」を開発する創薬ベンチャー。風邪ウイルスを活用したこの治療薬の研究開発に、13年12月の上場以降、市場での資金調達を長年充ててきた。宇宙やドローンなどのディープテック企業は技術への期待が先行して株価が付くケースが多い。同社も一時、時価総額が100億円前後まで落ち込む低迷期を経験したが、治験で良好な結果を積み重ね、国から製造販売承認の取得に至った。26年6月末時点での時価総額は750億円規模にまで拡大しており、資金調達を研究開発に充て成功したディープテック企業のひとつのモデルケースといえる。
AViC
2018年設立、インターネット広告運用やSEOコンサルなどを手がけるデジタルマーケティング会社。22年6月に時価総額58億円で上場し、26年6月末時点では99.6億円まで成長。1人当たり売上高を人材育成とテクノロジー活用の両面から高めてきたことに加え、上場による信用力の向上で単価の大きいエンタープライズ(大企業)向け案件をこれまでより獲得しやすくなっている点が業績拡大を後押し。案件が積み上がるごとに利益へのインパクトも大きくなる構造で、資金調達だけでなく信用力そのものを成長に活用しているケースとして注目される。100億円の壁を安定して越えていけるかが今後の焦点となる。
みねい・まさと◎モルガン・スタンレー証券を経て、2013年マイネットCFOに就任。16年より副社長に就任し東証一部上場を実現。19年にグロービス・キャピタル設立。上場スタートアップの成長に向けた「攻めのファイナンス」と「攻めのIR」を支援。


