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2026.08.18 07:00

グーグルAI部門に潜む組織の亀裂、ロンドンと本社の対立が招いた人材流出

デミス・ハサビス(Chris Jung/NurPhoto via Getty Images)

デミス・ハサビス(Chris Jung/NurPhoto via Getty Images)

グーグルの最先端AI研究部門で大規模な経営体制の刷新が発表される前から、この組織は大西洋をはさんだ2つの拠点の間に静かな緊張を抱えていた。

米国時間8月5日、グーグルのスンダー・ピチャイCEOが衝撃的な発表を行った。同社の30番目の社員でチーフサイエンティストを務めるジェフ・ディーンが、27年勤めた会社を去り、自らAIスタートアップを立ち上げるという。一方、Google DeepMindでは、ノーベル賞受賞者のデミス・ハサビスが日々の指揮を離れる。15年以上前にDeepMindを創業し、AI研究の草分けとなったこの研究所を率いてきた大物だ。今後は同部門の会長に就き、あわせてグーグルの親会社アルファベットのチーフサイエンティストを新たに務める。

この人事は、世界で最も重要なAI研究拠点の1つにおける唐突な仕切り直しだ。だが、亀裂は8月5日よりずっと前から見えていたと、複数の元従業員がForbesに語る。発端は2023年、グーグルが2つの主要AI研究部門であるDeepMindとGoogle Brainを統合し、Google DeepMindを発足させたときにさかのぼる。

統合の触れ込みは単純だった。会社を1つに、AIの軍団も1つにして、社内のいさかいを減らす。OpenAIとAnthropicに追いつこうと必死だったグーグルにとって、筋の通った話に見えた。だが現実はもっと厄介だった。ハサビスは統合後の部門をロンドンから率いた。ディーンはシリコンバレーに残った。2人はいずれもピチャイの直属だった。組織図は1つになったかもしれない。それでも、2つの拠点が並立する状態が続いた。

そして今、重心はグーグルの本拠地である米カリフォルニア州マウンテンビューへと移りつつある。同部門の前最高技術責任者(CTO)コーレイ・カブクチュオールは、この1年でロンドンからグーグル本社に移った。重要なコーディング関連の取り組みを率いるセバスチャン・ボルジョーも、英国からカリフォルニアに移っていると、Bloombergは報じている。

「私にとってこれは、DeepMindとBrainの統合が行き着いた最終的な結末です」。Google DeepMindに10年以上在籍した元従業員の1人はそう語る。この人物によれば、グーグル社内でのディーンの影響力は統合後「徐々に弱まって」いき、力はハサビスへ、さらにその後はカブクチュオールとボルジョーへと移っていった。

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翻訳=酒匂寛

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