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2026.08.18 07:00

グーグルAI部門に潜む組織の亀裂、ロンドンと本社の対立が招いた人材流出

デミス・ハサビス(Chris Jung/NurPhoto via Getty Images)

今回の刷新は、グーグルが生成AIで波乱の時期を過ごしてきたなかでのことだ。同社はAIで大きく先行していた。

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2017年、Google Brainの研究者たちは、生成AIを成り立たせている基本構造であるトランスフォーマー(Transformer:文中の語と語の関係をまとめて捉えるニューラルネットワーク技術)を発明している。しかしグーグルはその優位を生かしきれず、OpenAIがChatGPTで世界の注目をさらった。

トランスフォーマーの論文の著者8人は、筆頭研究者のシャジーアを含め、全員が別の道に進んだ(もっともシャジーアは、グーグルが27億ドル=約4266億円を投じて事実上の人材獲得型買収に踏み切ったことで、2024年に復帰している)。こうしたなか、長らく日常業務から離れていた共同創業者のセルゲイ・ブリンが現場に戻り、同社は2つの研究部門をGoogle DeepMindに統合したのだった。

同社は2025年末、Gemini 3が各種ベンチマークで好成績を収め、ようやく足場を固めたかに見えた。だが直近では、痛手となる人材流出が続いた。6月には、ジョン・ジャンパーがAnthropicに移った。DeepMindの生体分子の構造を予測するプログラムAlphaFoldの研究で、ハサビスとともにノーベル賞を受賞した人物だ。その2日前には、シャジーアが再び会社を離れ、OpenAIに移ると発表していた。大物の相次ぐ離脱に、社内で何が起きているのかといぶかる声が広がった。

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そして今、ハサビスはGoogle DeepMindの日常的な指揮から離れ、Isomorphic Labsにより力を注ぐ。AIによるバイオテクノロジーと創薬に取り組むDeepMindのスピンオフ企業で、2021年から自ら率いてきた会社だ。一方のディーンは、グーグルのトップAI研究者3人とともに退社し、AIによって科学研究のスピードを飛躍的に高めることを目指すスタートアップ、Discovery Loopを立ち上げた。同社にはコースラ・ベンチャーズとラディカル・ベンチャーズがリード投資家として、さらにグーグルも出資している。

Google DeepMindでハサビスの後を継ぐのはカブクチュオールだ。トルコ出身のエンジニアで、ニューヨーク大学ではAIの草分けであるヤン・ルカンに師事した。グーグル社内で急速に頭角を現し、昨年の夏には同社のチーフAIアーキテクトに任命されている。

カブクチュオールは、ロンドンとマウンテンビューの両方の世界を体現しているようにも見える。ハサビスの腹心として、創業から2年後のDeepMindにロンドンで加わり、その後マウンテンビューに移った。従業員が多く、押しの強い人物もそろう大組織を渡り歩くのも巧みで、ブリンがGoogle DeepMindで何かを進めたいときに頼る相手だと報じられている。

引き継ぎの前から、実質的な指揮はすでに彼が執っていた。グーグルのある幹部はForbesにこう語った。「コーレイはもう長いこと、DeepMindの大半を事実上動かしていました」

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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