AI

2026.08.18 07:00

グーグルAI部門に潜む組織の亀裂、ロンドンと本社の対立が招いた人材流出

デミス・ハサビス(Chris Jung/NurPhoto via Getty Images)

不協和音の一因は、DeepMind発祥の地であるロンドンのオフィスと、マウンテンビューのオフィスとの文化の違いにもあった。

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ロンドン勤務が長かった元従業員の1人は、それをDeepMindの「米国化」と呼ぶ。「米国での働き方そのものです」とこの人物は言う。「一番声の大きい人が通る。誰もが、そのプロジェクトは自分のものだ、今は自分が率いていると主張したがる。とにかく非常に攻撃的で殺伐としています」

グーグルは、2つの都市の従業員の間に対抗意識があるという認識はなく、統合は非常に円滑に進んだとしている。また、今年に入って新しいオフィスを開いたロンドンへの関与は今も変わらないとし、Google DeepMindを「世界中に拠点を持つ、グローバルなチーム」だと説明した。

意見の食い違いは、グーグルが2014年に買収したDeepMindと、Google Brainとで、組織のつくられ方が歴史的に大きく違っていたことから生じる場合もあった、と元従業員らは言う。

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たとえば、ロンドン拠点のDeepMindの研究者はマウンテンビュー拠点の研究者のプロジェクトや文書を見ることができるのに、その逆はできないというケースがあったと、元従業員2人は証言する。

「こうしたことが大きな不信を生みました」と、そのうちの1人は語る。両方のオフィスのチームでプロジェクトが重なった場合、どちらの拠点に属するかによって特定のチームが優遇されることもあった。「誰の下についているかで、かなり政治的な話になります」と、この元従業員は続ける。「2つのチームの間には、ある種の敵意があります」

各オフィスの従業員は、AIで最も貴重な資源の1つである計算資源をめぐっても争っていた、と別の元従業員は言う。(マウンテンビューの主要研究者だったノーム・シャジーアが6月に退社する直前、彼のプロジェクトに割り当てられていた計算資源が、Google DeepMindのロンドン拠点のチームに振り替えられたと報じられている)。

指揮系統が2つの大陸にまたがったことで、意思決定は鈍くなったと、AIインフラを担当するアナリストのベン・プーラディアンは言う。プーラディアンは8月5日、グーグル社内でBrainを、DeepMind、その他の部門が競い合っている状況についてX(旧ツイッター)に投稿していた。「彼らは決断ができません」と彼はForbesに語った。「官僚主義がはびこっていて、物事の進みが遅いのです」

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翻訳=酒匂寛

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