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AI

2026.08.06 12:30

AIは仕事を奪う前にあなたの「給料を下げる」、稼ぐ力を守るための防衛策

stock.adobe.com

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AIをめぐる警告は雇用喪失、採用減、そして職種そのものが消滅する可能性に集中してきた。見出しには「職務は丸ごと消えるのか」「最も影響を受けやすい職種は何か」といった問いが並ぶ。だが初期の研究は、AIの影響が失業率に表れる前に、賃金に表れる可能性を示している。

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Apollo Global Managementの調査によると、AIの利用が実際に多く観測された職種では、2023年以降の実質賃金の伸びは、AIの影響を受けにくい職種に比べて6.7ポイント低かった。一方で研究者らは、同じ期間に雇用が統計的に有意に減少したとは確認していない。彼らは、AIが労働市場にもたらす最初の測定可能な影響を「雇用の置き換えではなく、賃金の圧縮」と表現している。

仕事そのものは残っても、その一部を遂行するために企業側が求める人間の専門知識やスキルが従来ほど必要とされなくなる可能性がある。それは昇給幅の縮小、交渉力の低下、所得の伸びの鈍化を意味する。同時に、新たな問いも浮かび上がる。なぜAIは一部の職務の価値を高める一方で、別の職務に結びつく賃金にはより強い圧力をかけるのか。

AIの賃金への影響はすでに不均一だ

Apolloは、米国の321職種におけるAnthropicのClaudeの実際の利用状況を測定した。研究者らは、AIの影響を強く受ける11職種を特定した。これらは580万人、すなわち米国労働力の3.7%に相当する。Apolloのサンプルで最も影響を受けやすかった上位5職種は、コンピュータープログラマー、カスタマーサービス担当者、データ入力担当者、医療記録専門職、そして市場調査アナリストとマーケティング専門職を合わせたカテゴリーだった。

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賃金への影響は、賃金水準と職種の種類の双方で異なっていた。

賃金四分位別:
・最も賃金が低い所得階層(第1四分位):賃金の伸びが10.7ポイント低い
・最も賃金が高い所得階層(第4四分位):統計的に有意な影響はなし

職種別:
・販売・事務職:7.3ポイント低い
・管理職・専門職:4.1ポイント低い

この研究は比較的規模が小さく、2023年以降の短い期間を対象としているため、これらの知見は初期の証拠にすぎない。それでも、AIによる解雇や採用動向と並んで、賃金の伸びにも注目すべき理由を示している。

AIの影響を受けやすい企業では初任給が下がっている

IESE Business Schoolが要約した別の研究も、同じ方向を示している。米国の従業員1億3800万人分のデータを用いた研究によると、AIの影響を受けやすい企業では、ChatGPTの公開後に初任給が4.5%低下した。若手の初任給は6.3%、中堅層の給与は5.9%下がった一方、シニア層の報酬は安定または上昇した。

次ページ > 生産性の向上は賃金上昇を意味しない

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