大学進学を控えたお子さんを持つ保護者の方々に朗報がある。米国にいま、「3年制大学」の時代が訪れようとしている。
周知のとおり米国の高等教育は費用の面で問題を抱えている。授業料やその他の経費を含めると、年間の学費が10万ドル(約1580万円)を超える大学はますます増えている。学生ローン危機が起こっているのもむべなるかなだ。
現状維持をよしとする人々は、実際には何らかの形で学費を軽減できる学生が多いと指摘する。また、一握りのエリート大学の場合、そうした名門校にわが子を通わせられるのなら、たとえ授業料が倍でも喜んで払うという保護者が一部にいるのも確かだ。けれども、たいていの保護者や学生にとって、大学進学の経済的負担はやはり非常に重いものになっている。
嬉しいニュースは、従来のように4年ではなく、3年で大学の学位を取得できるようにする取り組みが広がっていることだ。これは、現在も4年生大学の学生の1割ほどが行っているような、4年分の単位取得を3年に詰め込むというものではない。そうではなく、大学側がもともと3年で学位を取得できるように課程をしっかり設計し、提供するというものだ。いくつかの州や大学はこれにより、教育の質を落とさず費用を削減できると見込んでいる。
この流れは確実に勢いを増している。短期修了型の学部課程を推進する非営利団体「College-in-3 Exchange」は、2021年に13大学の参加で発足した。しかし、いまでは加盟大学は60校(編集注:8月5日現在69校)にまで増えている。
マサチューセッツ州は過去1年に、サフォーク大学とメリマック大学の3年制コースを承認した。これにより、全米で3年制コースを提供する大学は60校以上になった。また、ノースダコタ州、ルイジアナ州、メーン州、ノースカロライナ州も同様のプログラムを承認するか試験導入している。つまり3年制大学は、ごく一部の大学で実験的に導入されているような事業ではないのだ。
College-in-3の方式では、大学側に対して、カリキュラムを見直し、価値の低い選択科目、いわば「無駄な授業」を削ることで、卒業に必要な単位数をおよそ90単位に減らすことを求めている。



