STRC株式が額面100ドル近くで安定するまで、12%配当は下げない方針
ストラテジーの取締役会は6月、コインを売却するタイミングを定めた正式方針「デジタル・クレジット・キャピタル・フレームワーク」を承認した。ビットコイン売却を認める「BTCマネタイゼーション・プログラム」と、STRC配当利率の改定方針がそこに含まれる。そして、この方針で最も重要な1文はこうだ。「経営陣は、STRC株式が定款上の額面100ドル(1万5700円)近辺で持続的に取引されるまで、STRC株式の現行の年率12.00%の配当率を変更するよう取締役会に勧告する意向はない」。
TRCの7月31日終値は89.46ドル(約1万4045円)だった。
利率引き下げには、それ自体のコストが伴う。ストラテジーの四半期報告書は、引き下げを繰り返せば、STRC株の通常配当利率が『今後低下していくと合理的に見込まれる』ものと税務上みなされるおそれがあると警告する。そうみなされた株式には、報告書が『ファストペイ株式』と呼ぶ区分に関する税務規則が適用されうる。逆に利率を50ベーシスポイント引き上げれば年間約5240万ドル(約82億6000万円)のコストがかかる。この数字は会社自身が開示している。
「MSTRの問題は、セイラーが上げ相場でBTCを売り、自分のSTRC優先株を消し去ろうとする動機を持つことだ」。投資家のフレッド・クルーガー(@dotkrueger名義)は7月28日に書いた。「つまり、200億ドル(約3兆1500億円)の重荷が待ち構えている。買い局面は終わったのだ」。
「決して売らないと言っていたポジションを6年と600億ドル(約9兆4200億円)かけて築いた末に、セイラーは20%の含み損を抱えたまま売っている」。暗号資産市場コメンテーターのザック・ヴォエルも同じ日にこう書いた。「これは、まさに映画のようだ」。
ビットコインを売り、額面1万5700円の株を1万4000円で買い戻す
ストラテジー自身の解釈は、1ドルを89セントで買っているというものだ。ビットコインを売却した同じ週に、同社は91万2143株のSTRCを8120万ドル(約127億円)で買い戻した。額面100ドル(1万5700円)に対し1株約89ドル(約1万4000円)の計算だ。買い戻しプログラムには依然として8億9380万ドル(約1410億円)が残っている。STRCはその後92ドル近辺まで回復し、7週間ぶりの高値をつけた。
TDコーウェンは経営陣について、「STRCを額面近辺の取引水準に戻すこと」を目指していると表現した。
ストラテジーはまた、8月2日時点で40億ドル(約6280億円)の米ドル準備金を保有していると報告した。これは優先配当と債務利払いに充てるためのものだ。同社は第2四半期に8万5296ビットコインを購入し、約1395BTCを売却した。売却分は保有総量に対しては誤差の範囲だ。6月30日以降、同社は約3863コインを売却しており、保有量の約0.5%に相当する。
売却が変えたのは方向性だ。優先株販売はストラテジーに第2四半期で54億6000万ドル(約8600億円)の純資金をもたらし、同社はそれを7万2408BTCへと変えた。7月には優先株が逆方向に働き始め、コインが配当支払いへと転じた。ビットコインは8月4日に6万4259ドル(約1010万円)で取引され、セイラーが2月に買い増しを行い、100万ドル(約1億5800万円)の価格が「不可避」だと語っていた水準に近い。
ターピンが語っていたのは、ストラテジーではなく2025年に立ち上げられたトレジャリー企業についてだった。彼はそれらの多くに欠けていた規律について語ったのだ。
「彼らは天井で買うという過ちを犯した。もっとよく知っておくべきだった」とターピンは述べた。「強気相場で資金を調達し、弱気相場で買えるようになるまで持ちこたえるべきだ」。


