リーダーシップに関するアドバイスは通常、管理職がより優れたリーダーになるのを支援することに重点が置かれている。従業員が毎日密かに自問している、「上司は変わるはず、といつまで信じ続ければよいのか」という問いにはほとんど注意が向けられていない。
多くの人は驚くほど辛抱強い。難しい話し合いが効果を発揮すること、リーダーシップ研修が変化を生むこと、次の組織再編が新たな出発になることを期待している。そうした期待が正当な場合もある。多くのリーダーは確かに時間とともに成長する。
だが決して変わらない人もいる。
リーダーに時間と労力を注ぎ続けるべき時なのか、それとも次のステップへ進むべき時なのかを見極めることは、従業員がキャリアの中で下す最も重要な決断の1つかもしれない。
変化には「立派な意図」以上のものが必要
どんなリーダーでも間違いをする。プレッシャーのかかる状況でうまく意思疎通を図れなかったり、後になって後悔する判断を下したり、自分を頼りにしている人をときに失望させたりする。そうした間違いはその人を見限る理由にはならない。
より多くを物語るのはその後の展開だ。
自己を認識しているリーダーはフィードバックを積極的に求め、自分の行動を振り返り、アプローチを調整する姿勢が強いため、はるかに有能なことが研究で示されている。成長を左右するのは経験よりも経験から学ぼうとする意欲だ。
この違いは重要だ。注意深く耳を傾け、間違いを認め、実際に行動を変える管理職には辛抱強く接する価値がある。一方で、懸念をないがしろにし、状況を言い訳にし、問題はすべて周囲にあると主張する管理職は全く異なるメッセージを発している。リーダーが間違えること自体に問題があることは滅多にない。重要なのは過ちを犯した際にそこから学ぶべきことがあると考えているかどうかだ。
注目すべきは約束ではなく傾向
従業員が能力の低いリーダーの下に留まり続ける理由の1つは、変化が可能であるように見えることが多いことにある。
気難しい管理職が癇癪を起こした後に謝罪する。業績評価の面談が意外なほど順調に進む。数週間にわたって意思疎通が改善し、会議がより建設的になり、希望が戻ってくる。そうした瞬間があると、ついに持続的な変化が始まるという期待が生まれる。
問題は断片的な改善で一貫した行動パターンが見えにくくなってしまうことだ。
信頼は確実性や公平さ、誠実さを繰り返し体験することで育つことが研究で示されている。同じように、何度も話し合いを重ね、善意を示しても、否定的な行動が繰り返し現れる場合、信頼は徐々に損なわれる。したがって、従業員は時折見られる目覚ましい成果よりも、リーダーの行動が長期的に一貫して変化しているかどうかで評価すべきだ。
約束は励みになる。傾向には説得力がある。



