審査員の評価点は「人材、ビジネスモデル、技術力」
例年、グランプリを決定する審査会は、なかなか結論が出ないほど議論が白熱する。しかし、審査員の入山によると「今回は皆、『総合点で見れば流機エンジニアリングだよね』という意見で一致した」という。
「この会社は、3つ良いところが揃っている。一つは技術力、そしてレンタル事業による高い収益性、さらに人材にも力を入れており、離職率は5%。持続的に伸びるビジネスに欠かせない技術力、ビジネスモデル、人材をすべて持っていて、スモールジャイアンツらしい企業だ。ぜひ、100億円を余裕で超えるような企業を目指して欲しい」(入山)
グランプリのトロフィーを受け取った西村は、「我々がやっている環境事業は、人が煙たがるが、誰かがやらなければいけない仕事。それを泥臭く、愚直にやり続ける。これから、ますますややこしい物質に対峙していくこともあると思うが、逃げずに社会課題を1件1件キレイに解決していきたい」と語った。
入山は流機エンジニアリングへ向け、「これから環境問題はますます深刻になる。ぜひ日本発で世界中の環境問題を解決してほしい」とエールを送った。
ファイナリスト7社が受賞した部門賞は、以下のとおり(順不同)。
・流機エンジニアリング(東京都・港区):グランプリ、サステナブルエボリューション賞
世界シェア6割のトンネル⼯事⽤集塵機
・石野製作所(石川県・金沢市):サイレントヒーロー賞
世界30カ国で回る、回転寿司用「寿司コンベア」
・三洋産業(大分県・別府市):カルチャーイノベーター賞
世界80カ国で愛されるコーヒーフィルター
・ジオ・サーチ(東京都・大田区):ソーシャルレジリエンス賞
地下の「3D可視化」で世界の道路の安全を守る
・染めQテクノロジィ(茨城県・猿島郡):カッティングエッジ賞、審査員特別賞
塗るだけで⽼朽インフラを強靭化するナノ結合技術
・アヤベックス(京都府・綾部市):ジャパンプライド賞
世界の富裕層をターゲットにしたインバウンド専門旅行
・⼭⼝産業(佐賀県・多久市):ローカルヒーロー賞
万博で躍動 テントの常識を覆す膜構造技術

また、昨年に創設された、中小企業だからこそできる人的資本経営を実践する好事例を表彰する「LOVED COMPANY賞」は、北近畿を中心に電気設備システム事業を手がける井上(京都府・福知山市)と訪問介護ステーションを展開するプーラビダ(福岡県・北九州市)の2社が受賞した。
小谷 和可(経済産業省 近畿経済産業局総務企画部中小企業政策調査課 課長)、木村祥一郎(木村石鹸工業代表取締役社長)、山中哲男(トイトマ代表取締役社長)、藤吉雅春の4人が、「社員への機会の提供」「働きがい」「自律型人材の育成」「心理的安全性」の観点から審査を行った。
アワード関係者、報道陣が集結
スモール・ジャイアンツ アワードは、今回で節目となる10回目を迎えた。会場には、ファイナリストや過去グランプリ受賞者などアワード関係者約100人が集結。報道陣も集まり、5日のワールドビジネスサテライト(テレビ東京)でアワードの様子が放映された。各企業によるプレゼンだけでなく、「地政学リスクを乗り越えるには」と題したグループディスカッションや過去受賞者によるトークセッションが実施されたほか、出席者の各テーブルには歴代受賞企業の製品展示が行われるなど、節目に相応しい盛り上がりを見せた。


スモール・ジャイアンツ特集は、「Forbes JAPAN 2026年12月号(10月25日発売号)」で展開する予定だ。


