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リーダーシップ

2026.08.05 17:44

成長への跳躍台:リーダーは「切り出しにくい話」にどう向き合うべきか

stock.adobe.com

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切り出しにくい話を歓迎するリーダーはいないが、時に避けて通れない場合もある。顧客の非現実的な期待をコントロールする、上司に落胆させるようなニュースを伝える、あるいは部下にパフォーマンス不足を指摘するなど、どんなリーダーにも「できれば避けたい」と思う話し合いをしなければならない時がある。では、自身にとっても相手にとっても、前向きな結果をもたらす形でこうした難しい対話を進めるには、どうすればよいのだろうか。

1. 振り返りを行い、相手にも省察を促す

「切り出しにくい話には、批判や恐れ、恥の感情が伴いがちだ」と、パフォーマンスコーチであり、人材パフォーマンスコンサルタント会社HEXの創業者、そして著書『People People』のあるトム・エメリーは言う。「例えば、厳しいフィードバックを受ける場面を考えてみよう。自分がそれを受け取る側になると、身体が反応してしまう。恥ずかしさがこみ上げ、鼓動が速くなり、防衛的な態度をとってしまうのだ。厳しいメッセージを伝えるとき、相手の反応をコントロールすることはできない。こちらの言い分を認めさせたり、態度を改めさせたり、非を認めさせたりすることを強制はできないのだ」

相手の反応をコントロールすることの難しさを踏まえ、エメリーは、まずは「振り返り(省察)」から始めるのが効果的だと考えている。つまり、その状況について自分が「気づいたこと」や「どう感じたか」を伝えるのだ。「そうすることで、焦点を相手自身やその人のアイデンティティから外せる」とエメリーは話す。「自分の観察や感情を共有したら、一度言葉を止め、オープンクエスチョン(開かれた質問)を投げかけてみよう」

例えば、リーダーが「今日の会議中、君は人の話を遮ってばかりいたね」と言う代わりに、「今日の会議では、他のメンバーが意見を言いにくそうにしているように見えたのだけど、あなたはどう感じましたか?」と伝えるのだ。

「これなら批判や攻撃のニュアンスを排除できる」とエメリーは言う。「質問を投げかけられると、私たちは答えを探そうとする。そして、自分自身で結論に達したとき、変化の必要性を自発的に受け入れるようになるのだ」

2. 非言語のサインを読み取る

「効果的なリーダーシップは、お互いのやり取りを観察することから始まる。特に切り出しにくい話の最中にはそれが重要だ」と、職場の行動心理学の専門家で『What To Do If?』の著者であるアン=マールチェ・ウドは言う。眉間のしわや、自分を落ち着かせようとする仕草、身体のこわばり、目をそらす行為、ため息といった表情や態度はすべて、その人がその瞬間をどう受け止めているかを示すサインだ。これらのサインを見落としたり無視したりすると、リーダーは影響力を失い、相手のエンゲージメントや抵抗感、戸惑いといった極めて重要な情報を見逃すことになる」

非言語のサインを読み取るには、リーダーは目の前の相手に全神経を集中させる必要がある。「単一のシグナルではなく、パターンを探してほしい」とウドはアドバイスする。「例えば、呼吸が一瞬止まる、奥歯を噛み締める、唇を噛むといった動きは、不快感や躊躇を示している可能性がある」

次に重要なのは、気づいたサインに対してリーダーがどう行動するかだ。それが次のステップの方向性を決める。「自身の振る舞いを調整したり、アプローチを変えたり、あるいはそのやり取りの中で起きていることを言葉にして指摘したりできる」とウドは言う。「リーダーがこれを一貫して行うことで、より効果的な対話が生まれ、特に困難な局面においても、メンバーが自分の存在を認められていると感じられる文化を築くことができる」

3. 「聴く力」を最大限に高める

リーダーが一方的に話すだけでなく相手の話にも耳を傾ければ、関係者全員が自分の意見を伝える機会を得られたと感じるため、切り出しにくい話もはるかにスムーズに進みやすくなる。「話を聴くことは受動的な行為ではなく、リーダーにとっての最大の強み(スーパーパワー)だ」と、ケンブリッジ大学サステナビリティ・リーダーシップ研究所のフェローで『Story-Centred Leadership』の著者であるゾーイ・アーデンは言う。「心から話を聴いてもらえていると実感できれば、相手の緊張は和らぐ。相手の立場に立ち、その人の目を通して世界を見ようとする姿勢は、共感を育むだけでなく、共通の課題や目標を見出すきっかけにもなる」

しかし、本当に優れた聞き手になるのは容易ではない。「それには『学ぶために聴く』姿勢が必要だ」とアーデンは言う。「これは、議論に『勝つために聴く』、問題を『解決するために聴く』、あるいは単に『ポーズとして聴く』といった態度を捨てるということだ。これは相手に迎合することではなく、状況を明確にし、互いへの敬意を築くためのものだ。謙虚さを持つリーダーは、切り出しにくい話が、関係性の強化やイノベーションを促す触媒になることに気づくだろう。結局のところ、前向きな反応を引き出す出発点は、リーダーがより良い質問を投げかけ、包摂的な対話を促し、コントロールすることよりも理解することを優先することにあるのだ」

4. 失敗を言葉にし、自ら認める

「誰も失敗したくはない。しかし、実際に失敗が起きると、人々は自己防衛や不安、恥、さらには絶望といった、いわゆる『失敗の泥沼』に囚われてしまう」と、講演家、ファシリテーター、組織戦略家であり『Faceplant』の共著者でもあるメリサ・ブイ博士は言う。「心理的安全性のある文化においては、チームは恐れることなくリスクを取り、質問をし、間違いを認め、アイデアに異議を唱えることができる。リーダーは失敗を許容する環境を整えることで、真の学びの条件を作り出すのだ。これには、個人とチーム全体で率直な振り返りを促すという、地道な努力が求められる」

ブイによると、このアプローチを機能させるには、リーダーが成功の功績をオープンに称える一方で、自身の失敗についても自ら進んで認めることが役立つという。「そうした弱さ(脆弱性)を見せることが、すべてを一変させる」と彼女は説明する。「リーダーが失敗につきまとうネガティブなイメージを取り除けば、切り出しにくい話は耐え難い苦痛から建設的なものへと変わり、成長に向けた真の跳躍台になるのだ」

5. 対話の条件を変える

「対話が不穏な空気になった瞬間、多くの脳が『社会的な脅威』を感知することが脳科学的に明らかになっている」と、研修支援会社SeriousWorkおよびSerious Outcomesの創業者で『The Systems Synergy』の著者であるショーン・ブレアは言う。「思考を司る脳の働きが後退し、人々は自己防衛モードへと切り替わる。自分の意見を押し通そうとする人もいれば、はぐらかす人、相手をなだめようとする人もいる。このような状態では、ほとんどの人が本質的な探求を行うことができない」

しかし、まさにその瞬間こそが、リーダーシップが最も試される時だとブレアは主張する。「リーダーの役割は、より優れた言葉を探すことではない」と彼は言う。「真摯に状況を見つめ直すことができるよう、対話の条件を変えることなのだ」

ブレアによると、最も効果的な方法は、対話を媒介する形式そのものを変えることだ。「言葉だけに頼るのをやめよう」と彼は提案する。「扱いにくい問題を、個人から切り離した客観的なオブジェクト(物)として可視化するのだ。絵を描いてもらったり、手を使って何かを組み立ててもらったり、一緒に図に落とし込んでもらったりする。そうすることで、人々はその問題について口頭で語るのをやめ、目で捉えるようになる。不都合な真実が個人に帰属せず、全員が指し示せる何かに変換されたとき、それは防御すべき攻撃対象ではなく、検証可能な対象へと変わるのだ。人々が自己防衛をやめて客観的に見つめ始めるとき、一人では見えなかったものが、共に描き出すことで見えてくるようになる」

切り出しにくい話を乗り切る秘訣

切り出しにくい話をうまく進めるスキルは、時間と経験を重ねることで身につくものであり、どんなリーダーであっても、常に完璧に対応できるわけではない。それでも、リーダーが一方的に話すだけでなく相手の話に耳を傾け、他者との関わりの中で思いやり共感を示すことで、難しい対話から前向きな成果を引き出せる可能性は格段に高まる。

(forbes.com 原文)

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