スペースXの株式は米国時間8月6日、同社初の四半期決算報告以上に多くのことを投資家に伝えるかもしれない試練に直面する。従業員や初期の投資家が保有する最大9億1150万株が売却可能となり、一般の取引に公開されている割合が5%未満の状態で初期の評価額が形成されていた同社株に対し、潜在的な供給源が大量に加わることになる。
変化するのは、誰が売却を許可されるかという点だ。
これらの株式はすでに存在しているため、これは希薄化ではない。スペースXの構築と資金調達を支えてきた人々の一部が、容易に取引できない資産を長年保有し続けた末に、ついに流動性を手にする局面を迎えたのだ。これにより、IPO以降に投資家が目にしてきた市場とは大きく異なる市場が形成されることになる。
スペースXは異例とも言えるほど極めて少ない浮動株で上場した。買い手は、厚みがあり流動性の高い市場で会社全体の価値を評価していたわけではない。彼らは、同社のごく限られた一部の株式をめぐって競い合っていた。8月6日は、その希少性が薄れ始める日となる。
試される「スペースX効果」
筆者は先月、ブルーオリジンが1300億ドル(約20兆5000億円)の評価額を求めていると報じられたことを受け、「スペースX効果」について執筆した。その主張は、ブルーオリジンが事業面で突如スペースXに匹敵するようになったということではない。スペースXがあまりにも支配的になり、同セクターへの直接投資の機会が依然として非常に限られているため、市場の資金が最も近い代替選択肢をより積極的に評価し始めているということだった。
スペースX自体が通常の公開市場を形成する前から、希少性が競合他社の価値に影響を与えていたのだ。
スペースXはプレミアム(上乗せ価値)を伴って上場するにふさわしい企業だった。同社は複製が極めて困難な資産を保有し、圧倒的な打ち上げ実績を築き、いかなる競合他社も及ばない規模でスターリンクを運営している。誤りは、同社が並外れた存在であるという理由だけで、プレミアムに限界がないと思い込んでしまうことだ。
それこそが、筆者が後にUberのIPOと比較した際のポイントだった。スペースXとウーバーは全く異なるビジネスだが、投資における教訓は共通している。業界を変革し、圧倒的な需要を惹きつける企業であっても、摩擦や遅延、あるいは市場環境の変化への余地を一切残さない高値で購入した一般株主を失望させることがあるのだ。
IPO後に株価が低迷したからといって、Uberが劣悪な企業だったわけではない。その株式は当初、規律よりも熱狂が先行した市場で販売されてしまったにすぎない。
株価は135ドルで決定し、その後、終値での最高値201.80ドル(約3万円)に達した。しかし、8月4日の火曜日までに、そのピークから約43%下落の114.53ドルまで落ち込み、IPO価格を約15%下回った。
わずか数週間のうちに、同社の事業が43%悪化したわけではない。投資家が同社株を保有しようとする条件が変わったのだ。



