AIによる終末は、まさに予定どおりに到来しつつある。ただし、その姿は予告編で示されていたものとはまったく違う。暴走する超知能も、単一の破局的な出来事もない。あるのは、特定のビジネスモデルが私たちの目の前で崩れていく光景だけだ。四半期決算がやや軟調に見える程度で、ニュースとしてほとんど意識されないまま進むスローモーションの列車事故のようなものだが、やがて死体の脈拍のように読めるようになる。
過去数年間、どの仕事から機械が最初に飲み込んでいくかを見取り図にしてきた私たちは、ChatGPT(チャットGPT)が登場するはるか前から、この形を予見していた。終末は予定どおりに到来しつつあり、その始まりは、有料課金の向こう側から回答を売る経済の一角、しかもその壁を乗り越えようとする顧客がますます減っている領域からだ。
Chegg(チェグ)は、チャットボットに事業を空洞化されていると公に認めた最初の上場企業だった。2023年5月の決算説明会で、当時CEOだったダン・ローゼンスワイグは、ChatGPTが「当社の新規顧客成長率に影響を与えている」と認めた。翌朝までに株価は半値となり、時価総額の大半が消し飛んだ。かつて学生から独自の宿題回答ライブラリの月額課金を得ていたこの企業は、いまや1ドル(約1万未満円)前後で取引されており、2021年のピークからほぼ99%下落し、数回のレイオフで数百人規模の人員削減を余儀なくされている。
Cheggの物語は、この領域のあらゆる企業にとって重要である。というのも、その運命が明らかにするのは、一つの不運な企業の構造的弱さ以上のものだからだ。それは、あらゆるテクノロジー企業が、いま形成されつつある断層線のどこに位置しているのかを示している。Cheggは回答を所有していたが、質問から回答へのプロセスはコモディティ化し、そこから行動に移すのは依然として顧客の役割だった。AIはまずその位置を攻撃した。製品が生の知識に近ければ近いほど、堀は薄くなる。回答から行動まで顧客を導く企業はより長く生き残れるし、そのプロセスが独自データ、判断、関係性、あるいはモデルには再現できない業務ループに依存するならば、SaaS版終末(SaaSpocalypse)を出し抜くことすら可能かもしれない。この区別こそが、業界の残りを選別し始めているものであり、あなたの会社が次にリストに載るかもしれない。
AIが最初に葬ったビジネスモデル
次に誰がリストに載るかは、2つの問いで決まる。両方を1枚の紙にプロットしてみるといい。
縦軸の上端に「回答・知識」を、下端に「行動・実行」を置く。横軸の左端に「生成可能」(汎用モデルがゼロ限界コストであなたのアウトプットを再現できる)、右端に「独自」(独自データ、信頼、物理的な実行に価値が宿るため再現できない)を置くグリッドを描いてほしい。競争力あるオープンソースモデルが生成できる回答へのアクセスを制限するだけの企業は、最も晒されている。だからこそ、墓場は左上のセルにある。Chegg、Course Hero(コースヒーロー)、そしてStack Overflow(スタック・オーバーフロー)がそこに眠っており、最後のStack Overflowについては、アート・ザイルが特に注視する理由がある。
「Stack Overflowはこのパターンの最も明快な例だ。モデルが質問に直接答えた瞬間、その質問を収益化していたサイトにはクリックが来なくなるからだ」と、DiceとClearanceJobsの親会社であるDHI GroupのCEO、アート・ザイルはインタビューで語った。コモディティ化しつつあるものの上に精巧な製品や行動ループを構築している企業でさえ、市場の疑念を感じている。ザイルはDHI Groupのテクノロジー採用パターンの中でそれに気づいている。Duolingo(デュオリンゴ)の株価は大部分の価値を失った。デイリーアクティブユーザーが増え、有料会員も増加を続けているにもかかわらずだ。これは投資家が四半期の強さではなく、ビジネスモデルの耐久性を織り込んでいることを示している。そして企業は、それに応じて社内能力を調整している。
1マス下には「生成可能な行動」の領域があり、フリーランスマーケットプレイスやストックフォトエージェンシーが並ぶ。この場面は日を追うごとに残酷さを増している。Rampのデータによれば、労働力マーケットプレイスへの企業支出は約79%減少し、総支出に占める割合は0.66%から0.14%に落ち込んだ。2022年にフリーランサーを利用していた企業の半数以上が、その後利用を完全に停止している。Getty(ゲッティ)とShutterstock(シャッターストック)は、規制当局に阻まれて防御的な合併が破談となる中、ストックフォト市場はかつての何分の1にまで圧縮された。インフラに一歩近い企業、たとえばJasper(ジャスパー)やTome(トーム)でさえ、モデルプロバイダーが同じ機能を出荷した瞬間に晒される。スタックの下層に位置することが、レイヤーそのものを再現可能なときには救いにならない証拠だ。
右下は脱出口である。モデルが単独では再現できない個別対応型サービスの領域であり、顧客はなお、ループを所有する人間を必要とするか、アプリやプラットフォームだけが提供できる関与の形に依存している。地図上で最も安全な場所であり、すべての企業はまもなく、そこへ向かうか、別の場所へ押しやられることになる。
なぜすべての企業が突然フォワードデプロイド・エンジニアを求めるのか
市場の潮流は企業を同じ2つの動きへと向かわせている。個別対応を目指して右へ、インフラを目指して下へ、である。ザイルは、顧客が仕事をどう説明するかの中にその変化を聞き取っている。「もはや誰も答えに対してお金を払いたがらない。モデルがそれを無料で渡してくれるからだ。企業が支払うのは、自社の独自データに基づき、結果に責任を負う人がいる、自社が所有するループに対してだ」と彼は語った。
この感覚が、今年最も注目される職種を説明している。「誰もが突然フォワードデプロイド・エンジニアに夢中になっているが、それは偶然ではない。この役割は、価値が移動しているまさにその場所、つまり顧客の内部、独自データの近く、結果を所有する位置にあるからだ」とザイルは述べた。彼の見方はデータにも裏づけられている。AIスキルは現在、テクノロジー職の75%に現れており、1年前の38%から上昇している。
Shutterstockは、同じ移動の企業版を提供している。生き残りのために、自社を代替しつつあるまさにそのモデルに向けて訓練データの販売を始めた。それは対角線を滑り降り、自らを破壊する側のインプットに成り下がる動きだ。一方Fiverr(ファイバー)の4本柱の再編は、コモディティ案件から審査済みのエンタープライズ業務へと登る右方向への賭けだ。両者とも同じ圧力への反応であり、合わせて見るとSaaS版終末の底流にある力が浮かび上がる。ほとんどの人がその形を認識していなくとも、それは予告どおりに展開している。
CEOや事業運営者にとって、この瞬間の意味は3つの問いに集約される。汎用モデルは自社の中核的なアウトプットを再現できるか。顧客はなお、それを誰が提供するかを気にしているか。顧客は答えと行動を自分で組み立てるよりも、それらを1つの提供物にまとめるためにあなたに支払いたいと思うか。
3つとも「イエス」なら、あなたは左上にいる。出口は、再現不可能なものを構築するか、不可欠な配管になるか、あるいはその周囲に巻きつくサービスになるかしかない。どちらも救済への近道ではない。動きが遅すぎれば、到着するころには右下が混み合っているかもしれない。まったく動かなければ、自社の市場の99%が足元から消えていくのを眺めることになりかねない。
しかし、すでに安全地帯へ移動しつつある企業のように、適切なペースで動けば、道筋は明確になる。それは正しい打ち手を計画し、それを実行できる人材を採用することを意味する。労働市場はすでにこの変化を織り込み始めている。
「採用は戻ってきた。しかし需要は、これらのツールを企業内で活用できるAIネイティブの開発者へと移った。率直に言って、そうしたことができる人材はまだ十分にいない」とザイルは語った。
その人材を、機能ではなく価値を軸にした営業活動と組み合わせ、基盤モデルが進化するたびに価値の意味を再定義し続ければ、なお立脚に値するビジネスモデルを持てるかもしれない。ツールは今後も改善され続ける。残された問いは1つだけだ。自分たちの上を走る高速道路が無料車線になった後、誰がなお価値を獲得し続けるのか。



