戦争の次の段階が到来した。ドローン(無人機)によって運ばれたロボットが空中から襲撃する時代だ。ウクライナは最近、こうした攻撃を知られる限り世界で初めて行った。これにより、無人システム同士が連携して、以前には不可能だったようなさまざまな任務を遂行する新たな可能性が切り開かれた。
別の無人システムを運ぶドローンは「マースピアル(有袋)ドローン」とも呼ばれ、この戦争以前はコンセプトにとどまっていた。米軍は過去30年、この構想をいくどとなく実験してきたものの、実証試験の域を超えることはなかった。ウクライナは現在、これを実用化して実戦で使い始めており、その活用法は運用者の想像次第で無限に広がっていると言えるかもしれない。
Ukrainian defense forces started using heavy bomber drones to transport kamikaze ground robotic complexes for attacks on Russian positions. pic.twitter.com/osJRKtL4UZ
— WarTranslated (@wartranslated) July 19, 2026
マースピアルの多様な形態
マースピアル方式は一般に、小型ドローンの航続距離や機動力の制約を克服するために採用される。ウクライナでは、これはとくにFPV(一人称視点)ドローンに当てはまり、これまでに、小型ドローンを搭載して目標地域付近まで運び、そこから発進させる「ドローン母機」が数種類知られている。これに加え、FPVドローンを運搬し、発進させる地上ロボットや、攻撃用や大型ドローン迎撃用のFPVドローンを搭載して「無人空母」のように機能する無人艇も登場している。
さらにウクライナは最近、ロシアの占領下にある南部のキンブルン半島で、無人艇から地上ロボット(無人車両=UGV)を揚陸させる史上初の無人強襲上陸作戦を遂行した。キャタピラ(無限軌道)を履き、遠隔操作される回転式機関銃を搭載した地上ロボットは浜辺に上陸後、内陸部へと進んでいった。現地に残るロシア軍部隊をあぶり出す偵察任務に従事していた可能性が高い。同様のUGVは防勢作戦と攻勢作戦の両方で使用されていて、たいていは歩兵と連携して行動するが、場合によっては人員を伴わない完全無人の任務に投入されることもある。
Last week, Ukrainian forces conducted a completely unmanned amphibious landing on the Kinburn Spit, the first of its kind.
— OSINTtechnical (@Osinttechnical) July 13, 2026
Seen here, a Ukrainian drone landing craft drops off a UGV to attack Russian positions along the beach. pic.twitter.com/Dn5uui08I4
したがって、重輸送マルチコプター(複数の回転翼)型ドローンによる地上ロボットの運搬という方式が出現したのは、そこまで驚きではない。運ばれたUGVは「ARK-1」というタイプだったようだ。ARK-1は全地形対応の車輪を備えた小型UGVで、最高速度は時速約40km、積載量15kgで15km走行可能とされる。Starlink(スターリンク)衛星通信網の受信機を搭載しており、理論上は距離に関係なく制御できる。ラトビアでの演習で試験された際、メーカーの担当者は「キーウからでもこの辺りを走らせることができます」と防衛メディアのジェーンズに語っている。



