人工知能(AI)が生成した低品質なコンテンツを本物のソートリーダーシップであるかのように見せかけた大手コンサルティング会社はPwCだけではない。またしてもこうした事態が起きた。
PwCがソートリーダーシップに関する4本の記事と報告書でAI生成の低品質なコンテンツを本物のように見せかけていたことが明らかになった。中東市場での地位を確立するためのものだったはずだが、AIが事実と異なる情報を生成する「ハルシネーション」は、かえって同社の評判を損ない、逆効果を招いた可能性がある。
2024〜2026年に公開された、誤情報などを使ったAIによる報告書はAI検出および盗作検査を手がけるGPTZeroが最初に気づいた。同社は、PwCの2025年の報告書『Transforming Governance』が完全にAIによって生成された可能性は84%だと指摘した。この事実は英紙フィナンシャル・タイムズの調査によって裏付けられた。
調査の結果、PwCの報告書には捏造された脚注や信頼性に疑問のある引用が含まれていたことが判明した。
よく知られている四大コンサルがAIによる低品質なコンテンツを本物のソートリーダーシップと偽っていたことがこれまで明らかになっているが、PwCはその最新事例だ。これはナレッジワーカーやホワイトカラーのリーダーにとって警鐘である。
大手コンサルのAIによる低品質コンテンツ問題
最初の事例は2025年に発覚したDeloitteが関わったものだった。同社はオーストラリア政府の雇用・職場関係省から44万豪ドル(約4800万円)で独立した保証レビューの作成を請け負った。約237ページに及ぶ報告書には捏造された法的参照、架空の引用や出典、脚注が含まれていることが判明した。その結果、同社の評判に傷がつき、報酬の半分以上を返金することになった。
オーストラリア緑の党のバーバラ・ポコック上院議員は、こうした誤りは大学1年生であれば落第になるような重大な問題だと指摘し、同社は報酬を全額返金すべきだと主張した。
今年、他に注目を集めた2つの事例はEYとKPMGだ。両社ともハルシネーション、捏造された事例研究や参考文献が発見された後、報告書を撤回せざるを得なかった。
そして今度はPwCだ。これは憂慮すべきことだ。というのも、AIによる質の低いコンテンツがチェックされないまま放置された場合、どこまで広がるのかという懸念が生じるからだ。規制の厳しい業界や専門サービス業界において、クライアントは人間の判断力や信頼、信用に対してかなりの費用を支払っていることを考えると尚更だ。



