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CEOs

2026.08.05 08:22

すべてのCEOがAIについて問うべき「2つ目の質問」

stock.adobe.com

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これまで携わってきた大きな技術の波を通じて、私が学び続けてきた教訓が1つある。それは、「課題が明確でない限り、誰もソリューションを必要としない」ということだ。

当たり前に聞こえるかもしれない。しかし組織はしばしば、自らが本当に解決しようとしているビジネス課題について合意する前に、テクノロジーそのものに惚れ込んでしまう。AIも例外ではない。

2011年、私は多くのビジネスリーダーが十分に理解していないものの、いずれ多くが依存することになるある技術について議論する会議に次々と出席していた。エンジニアたちは、ハイパーバイザー、仮想化レイヤー、サーバー稼働率について語っていた。技術的には正しかったが、彼らは経営陣が問うていない質問に答えていたのだ。

会議のテーブルを囲むリーダーたちは、仮想化に関する技術的な講義を望んでいたわけではない。彼らが知りたかったのは、その技術によって自社がより機敏になり、より効率的に拡張し、市場の変化により速く対応できるようになるかどうかだった。

議論が「その技術がどう機能するか」から「それが何を可能にするか」に移ると、価値ははるかに明確になった。クラウドコンピューティングは、もはや単なるインフラの議論ではなくなった。事業成長の議論になったのだ。

振り返れば、私たちは単にテクノロジーを説明していたのではない。技術的な可能性をビジネス戦略へと翻訳していたのだ。

現在AIで起きていることも、それとよく似ている。

最近の『ハーバード・ビジネス・レビュー』のポッドキャストでも、同様の指摘がなされていた。リーダーは「我が社のAI戦略は何か」と問うのをやめ、まず「本当に解決しようとしている問題は何か」を問うべきだという指摘だ。

それは正しい出発点だ。しかし、それはリーダーが問うべき最初の質問にすぎない。

2つ目の質問こそが、その戦略が成功するかどうかを左右する。すなわち、「自社の成功を左右する信頼を寄せてくれるすべての人々を、どのように巻き込んでいくか」という問いだ。

真の試金石は「信頼」

多くの組織にとって、ここがAIの議論がテクノロジーの議論からリーダーシップの議論へと移行する境界線となる。従業員は、AIが自分の役割を変えるのか、それとも仕事をより良くしてくれるのかを知りたがっている。顧客は、効率化が品質、プライバシー、あるいは人間によるサービスの犠牲の上に成り立つものではないという保証を求めている。投資家は、今日の投資が明日の優位性を生み出すという証明を望んでいる。規制当局は、イノベーションに見合ったガバナンスが確保されているという確信を求めている。取締役会は、AIが真のビジネス上の優先事項なのか、それとも単なる高価なトレンドにすぎないのかを知りたがっている。

同じ意思決定でも、誰が聞いているかによって反応は大きく異なる。その隔たりは、技術的なものであることはまれだ。たいていは戦略上の問題である。

Microsoftは「2026 Work Trend Index」レポートで、これを「変革のパラドックス」と呼んでいる。従業員はAIを受け入れる準備ができているかもしれない一方で、その周囲の組織は古いプロセス、古い指標、弱いリーダーシップの足並みに縛られたままでいる可能性がある。

MITスローン経営大学院の記事は、同じ論点をより実践的に示している。企業が古い習慣の上に新しいツールを重ねるのではなく、実際のビジネス課題を軸に業務を再設計するとき、AIはより大きな価値を生む。壊れたプロセスの上にAIを乗せれば、しばしば「より速く壊れたプロセス」ができあがるだけである。

私の経験上、AIによる変革がテクノロジーそのものによって停滞することはほとんどない。停滞するのは、人々が目的を理解できず、方向性を信頼できず、リーダー自身が行動を変える様子を目にできないときだ。マッキンゼーが長年にわたり行ってきた組織変革に関する調査もこの見方を裏付けている。成功は、CEOが説得力のある変革のストーリーを伝えること、リーダーがプロセスを通じて目に見える形で関与し続けること、そして従業員が変革の道筋のなかで自分が果たす役割を理解することと強く結びついているのだ。

これこそ、あまりに多くのAI計画が過小評価している部分だ。モデルは強力かもしれない。ビジネスケースも正しいかもしれない。しかし人々が「なぜ組織が変わろうとしているのか」を理解していなければ、彼らはその空白を自分たちで埋めてしまう。それが、コミュニケーション・アドバイスの役割を変える。

発表前に戦略を検証せよ

長年にわたり、コミュニケーションは主要な意思決定がすでに行われた後に変革プログラムに関与することが多かった。経営陣が戦略を承認し、技術部門がソリューションを選定し、実装が始まる。そして誰かが、CEOによる発表、従業員向けタウンホール、あるいはメディア対応計画を求める。

その順序では、AIには遅すぎる。

最も価値あるアドバイスは、いまやより早い段階で届く必要がある。発表の前、ナラティブが固まる前、そして社内の混乱が社外のノイズになる前だ。誰かが問わなければならない。「そのビジネス課題は十分に明確か」「リーダーシップは本当に一枚岩か」「異なるステークホルダーは同じ意思決定を矛盾する形で解釈しないか」と。

これはAIの響きをよくするためのものではない。戦略をよりシャープにするためのものだ。

優れたコミュニケーション・アドバイザーは、リーダーシップのナラティブが公になる前にそれを検証できなければならない。我々は本当のビジネス課題を解決しようとしているのか、それとも市場からの圧力に反応しているだけか。技術用語に逃げずに価値を説明できるか。トレードオフを正直に認めているか。従業員、顧客、投資家、規制当局は、それぞれの視点から、なぜこれが重要なのかを理解できているか。

これらの質問は、モデルの能力を示すスライドをもう1枚追加するよりも、はるかに速く戦略の弱点を暴き出す。

ここで、コミュニケーションは「上流」に移る。宣伝でもなく、パッケージ化でもなく、実装の最終工程でもない。その価値は、組織が動き出すよう求められる前に、CEOと取締役会がノイズからシグナルを見分ける手助けをすることにある。

次のAI投資の前に問うべき3つの質問

次のAI施策を承認する前に、すべての経営チームはシンプルな取締役会レベルの確認を行うべきだ。

1. 私たちは問題を明確にしているのか、それともすでにソリューションを自分たちに売り込んでいるのか。

2. すべてのリーダーが、その課題とビジネス価値を同じ言葉で説明できるか。

3. 従業員、顧客、投資家、規制当局は、なぜ我々がこの変化を起こすのかを理解するか。

これらの答えのいずれかが不明確なら、テクノロジーを増やしても解決する見込みは薄い。

どのテクノロジーサイクルにおいても、まずソリューションに目を向けたくなる誘惑がある。しかし歴史は、勝者はその逆を行くことを示している。彼らは自らが解こうとする課題について規律を保ち、同時に、なぜそれが重要かを全員が理解しているかどうかについても規律を保つ。

そこで、すべてのCEOと取締役会に問いを一つ残したい。もし明日、あなたの戦略から「AI」という言葉を取り除いたら、そのビジネスケースは依然として成り立つだろうか。

答えがノーなら、おそらくあなたの会社にはAI戦略がない。あるのは、ビジネス課題を探しているテクノロジーの物語である。

forbes.com 原文

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