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リーダーシップ

2026.08.05 07:02

マラソン復帰で学んだ、持続力・回復・チームワークに関する3つのリーダーシップ論

stock.adobe.com

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今年、私は約8年間のトレーニングブランクを経て、本格的にランニングを再開した。まずは地元のハーフマラソンを目指すという小さな一歩から始めた。ひとつの節目が次の節目へとつながり、2026年5月30日、私はナツメグ・ステート・マラソンのフィニッシュラインを越えた。

今年の春先、ブルームバーグのCHRO(最高人事責任者)であるケン・クーパーが、AIの導入とマラソンを走ることを重ね合わせた基調講演を行うのを聞いた。彼の言葉に触発され、私は長距離を走り抜くという経験から得たリーダーシップの教訓を整理してみようと思った。

1. 柔軟性が持続力を育む

何年も前、私は厳格な管理とルーティンこそが自分を強くすると信じ、生活のすべてをランニング中心に構成していた。だが実際には、それがパフォーマンスを脆弱にしていた。レース当日に計画から少しでも外れると、不安が生じてエネルギーを無駄に消耗してしまった。

今回は、私の時間とエネルギーに対する要求は大きく、避けられないものだった。完璧なルーティンは不可能だった。そのため、長距離走は午前中の遅い時間、午後、慌ただしい週末の朝の後、途切れ途切れの睡眠の翌夜などに行った。その日に持ち合わせているもので走った。そして、その不規則さ自体が独自の準備になっていることに気づいた。

悪天候、疲労、スケジュールの乱れといった不完全な条件下でのランニングは、管理し尽くしたトレーニングでは決して得られない心理的な回復力を養ってくれた。スタートラインに立つ頃には、私はすでに適応する練習を重ねていた。プレッシャーの中で自分のペースを見つけることを、すでに学んでいたのだ。

組織において、理想的な条件下でしか高い成果を出せないリーダーは、脆弱な存在である。不況や企業統合、急速な変革期に活躍する経営幹部は、適応力を身につけることで持続力を築いてきた人たちだ。環境を常にコントロールすることはできない。しかし、その中を走り抜くためにどれだけ備えるかはコントロールできる。

2. 休息はパフォーマンス戦略である

私はかつて、休息をよくてもハードワークへの報酬だと考えていた。悪くすれば、それはペースダウンの兆候だとみなしていた。そのため、走行距離を増やせば必ずより良い結果につながると信じ、予定されていた回復日にも無理をして走っていた。

今年トレーニングに戻ったとき、私は別のアプローチを取った。週60マイル超まで追い込むのではなく、上限を40マイルにした。生活上の事情でスケジュールが乱れた場合、無理に長距離走を追加するのではなく、回復を延ばすことを選んだ。マラソン前に積み上げた総走行距離はこれまでで最も少なく、同時に、自分に許した休息はこれまでで最も多かった。多くのランナーが壁にぶつかり始める18マイル地点で、私は力強さを感じていた。22マイル地点では、耐えるという感覚から、感謝に近い感覚へと意識が変わった。私はスタート時よりも良い状態でレースを終えた。

これは、走る量を減らすことについての話ではない。回復がパフォーマンスに実際に何をもたらすのかについての話である。リーダーとして、私たちは組織的な緊張が長く続く時期にいる。AI導入、組織再編、圧縮されたスケジュール、絶え間ない需要。多くの場合、私たちはすでに懸命に走っているチームに対して、さらに多くの時間、努力、成果を求めようとする。だが、それは高くつく選択である。

慢性的な過負荷は意思決定の質を低下させ、離職を増やし、実行リスクを積み増す。今後10年で成功する備えが最も整っている組織は、最も強く押し進める組織ではないと私は考えている。休息、余白、回復をぜいたくではなく、パフォーマンスのインフラとして扱うことで、最もうまく回復できる組織である。十分に休んだリーダーはより良い判断を下し、よく回復したチームは、肝心なときにより長く、より速く走ることができる。

3. 勝利は共有される経験である

マラソンは個人のスポーツとして描かれがちだ。かつての私も、自分の思考に閉じこもり、自分のタイムだけに集中して、ひとりでレースを走っていた。

今年、目立たない小規模な大会に参加したとき、15マイル付近で見知らぬ2人と歩調が合った。私たちは話し始め、互いの話を共有し、コースで最も厳しい数マイルを一緒に進んだ。誰も自己記録を狙ってはいなかった。私たちが集中していたのはただひとつ、前へ進むことだった。レースの終盤、グループの1人が遅れ始めた。私たちの中で最も経験豊富なランナーは迷わなかった。彼はペースを落とし、「彼を待とう」と言った。そして私たちは待った。彼は追いつき、私たちは一緒にフィニッシュラインを越えた。

その瞬間は今も私の中に残っている。リーダーが自らを孤立させるとき、彼らは個人としての可視性を最大化し、個別の指標を守り、スコアボード上で見栄えよく映るために先へ全力疾走している。だがそれは、すべてのプレッシャーをひとりで背負うことを意味し、発揮できるはずの成果を取りこぼすことにもなり得る。私が見てきた最高の成果を出す組織は、個人の英雄的行為によって築かれているのではない。互いのためにペースを落とし、部門を越えて情報を共有し、成功を最速のランナーだけでなくチーム全体がラインを越えることと定義するリーダーたちによって支えられている。

これから進むべき道

私たちは大きな転換点のただ中にいる。すべてのリーダー、すべての組織に求められる水準は高まっており、すでに限界に達しているチームにさらに多くを求めたくなるだろう。それは失敗する戦略である。

長く続く組織を築くリーダーは、硬直性よりも持続力を、疲弊よりも回復を、個人指標よりも集団としての成功を優先する人たちである。

私たちの前にある距離は長い。だが、そのフィニッシュラインには到達する価値がある。そして運がよければ、そこをひとりで越えることはない。

forbes.com 原文

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