さらに、「酢をかけると効く」という説に関しても注意が必要だ。調査では、酢に関する情報を聞いたことがある人が84.7%に上り、そのうち48.7%が「正しいと思っていた」と回答している。確かにアンドンクラゲなど一部の種には有効な場合もあるが、日本の沿岸で被害の多いカツオノエボシに対して酢を使用すると、逆に刺胞の発射を促してしまうという。海岸でクラゲの種類を正確に見分けることは極めて困難であるため、安易に酢を使用するのは避けたほうがよさそうだ。

実際のところ、クラゲに刺された際の正しい応急処置を知っていると答えた人は僅か12.7%にとどまっている。大半の人が誤った知識や曖昧な判断で対処しているのが現状だ。皮膚科医によると、もしクラゲに刺された場合は、海水を使って患部を慎重に洗い流し、表面に残った刺胞を散らすことが大切だという。もし触手が残っている場合は、素手で触ると指まで被害を受けるため、ピンセットなどを用いて取り除き患部をしっかりと冷やし、炎症と痛みを抑える対応が基本となる。

もし刺された範囲が広い場合や、強い痛み・腫れが続く場合、さらには呼吸困難やめまいといった全身症状が現れた場合は、アナフィラキシーショックの危険もあるため、速やかに皮膚科などの医療機関を受診することを勧めている。
夏休みも後半、海水浴を楽しむのであれば、クラゲに刺された際の正しい対処手順を頭に入れ、冷静に対応できる備えをしておくことが大切だ。
出典:医療法人社団鉄結会「クラゲ刺されに対する調査」より


