働き方

2026.08.04 10:11

職場の「なんでも解決屋」でいることの隠れた代償:チームを損なう3つの「手助け」

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優れたリーダーは、役に立つ存在である。自ら介入し、課題を解決し、物事を円滑に進める。

――そうでない場合を除いては。

職場の「なんでも解決屋(フィクサー)」になれば、周囲から称賛される。チームからは頼りにされ、上司からは仕事を任せられる信頼を得る。自分はなくてはならない存在だと思える。それは一見、良いことに思えるが、持続不可能であることに気づいたとき、さらに悪いことに、それが周囲の全員の足を引っ張っているかもしれないと知ったとき、状況は一変する。

筆者は長年、「体系的引き算(systematic subtraction)」を研究し、実践し、指導してきた。これは、自分たちが何をしているのか、なぜそれをしているのか、そしてそれが本当に重視している目的を達成できているのかを検証する実践である。その結果、リーダーが完全に「引き算(排除)」したほうがよい種類の手助けがあることを学んだ。

手助けをすること自体が間違っているわけではない。しかし、一部の「手助け」は、助けになるどころか、かえって害を及ぼすのだ。

1. 自分をすり減らす手助け

「もちろん、今夜そのプレゼン資料ができ上がったら確認しておくよ!」

その結果、就寝時間を過ぎても起きて、メールに縛られ、他人のタイムラインに合わせる羽目になる。他人の先延ばしのせいで、自身の休息が犠牲になる。「役に立ちたい」と思うあまり、自身の境界線(バウンダリー)が侵食されていく。

「ぜひ! チームの持ち寄りパーティーに、お気に入りの自家製ケーキを作って持っていかせて!」

今度は同僚たちが、あなたの予定やメニューの好み、食事に関する前提に配慮しなければならなくなる。そもそも誰もケーキなど頼んでいないにもかかわらずだ。

こうした申し出は、他人の生活を豊かにすることもあるかもしれない。しかし、そうではないこともある。提供するもの(あるいはその提供方法)が相手の計画に合わないからだ。あるいは、相手がそれを期待していなかったため、費やした労力がまったく価値を生まないからである。

2019年、世界保健機関(WHO)は燃え尽き症候群(バーンアウト)を、職場の慢性的なストレスに起因する「職業関連の現象(occupational phenomenon)」として正式に認定した。デロイトの調査によると、働く人の75%が現在の職場で燃え尽き症候群を経験しており、その代償は従業員のウェルビーイングだけでなく、組織のパフォーマンス低下という形でも現れている。

リーダーシップにおける代償:他人の利益になること以上に自分自身を消耗させるような要求に、習慣的に「イエス」と言っていると、チームに対して不適切な境界線の引き方を示すことになる。そして、燃え尽きることが「献身」として称賛される文化を作り出してしまう。さらに、自分自身があらゆる業務のボトルネックになってしまうのだ。

2. 相手の成長を阻む手助け

「ニュースレターのテンプレートは使い慣れているから、あなたが広報委員を引き継いだ後も、私が代わりに配信し続けるよ」

要するに、あなたは相手が組織の実際の仕組みを学ぶ機会を奪っている。相手の担当であるべき仕事を自分の抱え込みリストに残し、相手が広報業務の主体となる代わりに、自分がいつまでも調整役を務め続ける状況を自ら作り出しているのだ。

「ジョディのことはよく知っているから、契約更新に関する彼女の意向は私が聞いておくよ」

素晴らしい! これであなたのやることリストに電話が1件追加され、同僚が重要な顧客関係を構築する機会が失われ、電話を通じて情報を聞き出す練習(その同僚が実際に身につけるべき重要なスキルだ)をする機会も奪われたことになる。

こうした申し出は、手際が良く、親切心(相手の「負担を減らしてあげる」という思い)から出たものに感じられるかもしれない。しかし、学ぶための最善の方法は直接経験することだ。人々が学び、成長できるように、彼らに一歩踏み出してもらうこと(たとえ時間がかかろうとも、完璧にできなくとも)が不可欠だ。そうでなければ、自分の仕事は増え続け、相手のスキルは停滞したままになる。そして最終的には、自分がタスクに溺れながら、「なぜ他の誰もこれができないのか」と不満を抱くことになる。

心理学者アルバート・バンデューラによる自己効力感の研究は明確だ。人は「達成体験(実際に困難なことを自らやり遂げること)」を通じて自信と能力を構築するのであり、誰かがやるのを見ているだけでは身につかない。リーダーが常に「手助け」するために介入すると、チームからまさに能力を高めるための経験を奪うことになる。

リーダーシップにおける代償:あなたは能力を築いているのではなく、抱え込んでいるのだ。チームはあなたに依存し続けるため、あなたはいつまでもその仕事から離れられず、規模を拡大することも、次のステップに進むこともできない。そして、チームのメンバーは、自らの価値と自信を高めるための成長機会を逃すことになる。

3. 的外れな手助け

「顧客管理システムに苦戦しているようだね。来週90分の時間を取って、使い方を教えてあげるよ」

あるいは、そのシステムが明らかに時代遅れであることを認めることもできる。本当に必要な手助けとは、「これはもう機能していないから、もっと良い方法を一緒に考えよう」と提案することだ。

「最近、ジムに行っていないようだから、明日の私の隣のエクササイズバイクを予約しておいたよ!」

これでは相手にプレッシャーや義務感を抱かせ、肉体的、あるいは精神的なウェルビーイングをかえって悪化させかねない。あなたの「手助け」は、相手のニーズを把握しているという一方的な思い込みに基づいている。相手に直接尋ねてもいないのだ。

マッキンゼーの調査によると、不必要に複雑なプロセスや時代遅れのワークフローは、管理業務や間接業務の時間全体の40〜65%を消費しており、チームの効率を低下させる価値の低い業務を生み出す原因となっている。それにもかかわらず、リーダーはシステム自体を廃止すべきかどうかを疑うのではなく、それらのシステムをより上手に使いこなすためのトレーニングを施すことで「手助け」しようとしがちだ。

リーダーシップにおける代償:存続させるべきではなく排除すべき課題を解決しようとするとき、誰の役にも立たないシステムを維持するために全員の時間を無駄にすることになる。また、相手に尋ねることなく自分の好みを押し付けると、モチベーションではなく、義務感や反発を招くだけだ。

原則:相手が得るメリット以上に、自分を消耗させる手助けはしないこと

私たちは皆、異なるニーズと価値観を持っている。あなたにとって非常に寛大な行為に思えることが、相手にとっては気づかれもしないことかもしれない。あるいは最悪の場合、望まない人間関係の歪みを生み出すことすらある。

労力(時間、関心、信頼)を割く前に、その手助けが本当に役立つものなのかどうかを慎重に見極める必要がある。

優れたリーダーとは、あらゆる問題を解決する人ではない。いつ介入すべきか、いつ身を引くべきか、そして他人の成長のためにいつ完全に脇へ退くべきかを知っている人なのだ。

時には、最も役立つ手助けとは、自分という存在を数式から「引き算」することである。


ネル・デリック・デベボワーズ(Nell Derick Debevoise)は、リーダーシップアドバイザーであり、フレームワーク「Lead in 3D」の提唱者である。彼女の活動は「体系的引き算」に焦点を当てており、私たちが何をしているのか、なぜそれをしているのか、そしてそれが本当に重視している目的を達成できているのかを検証している。

forbes.com 原文

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