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キャリア

2026.08.04 09:41

エントリー職とミドルマネジャーの削減がもたらす、組織と働き方の変革

Adobe Stock

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AI革命が企業の取締役会を席巻し、組織図にまで浸透するなか、企業は自動化の時代に向けて人員体制の再設計に着手している。しかしその過程で、多くの企業が未来の組織像を誤った方向へ導いている。何十年もの間、組織は「企業のピラミッド」に依存してきた。すなわち、広範な土台となるエントリーレベル(新入社員・初級職)の役割、それよりも狭い中間管理職(ミドルマネジャー)の層、そして強固で戦略的なトップ層という構造だ。現在、AIが組織構造を再構築し、組織のフラット化(階層の削減)の傾向を加速させるなか、多くの企業はこのピラミッドを逆さまにしてしまう危険に直面している。

この逆転を促しているのは2つの変化だ。エントリーレベルの機会の急減と、中間管理職の広範な消失である。この2つを合わせると、仕事の未来の核心にある、より深い問いが浮かび上がる。AIが業務を自動化する一方で、組織が能力と判断力を育てる階層を解体すると、何が起きるのか。

エントリー職の減少

さまざまな業界において、企業はわずか5年前には考えられなかった規模で、キャリア初期の採用を手控えている。リンクトイン(LinkedIn)のデータによると、エントリーレベルの求人掲載数は2020年以降に23%減少したのに続き、2024年初頭から2025年初頭にかけては約30%も減少した。この採用手控えの動きは、金融、テクノロジー、メディア、法律など、従来であれば新卒者を大量に採用していたセクター全般に及んでいる。

これらの分野は生成AIの影響を最も強く受ける領域でもあるが、これまでの採用手控えを主導したのはAI単体ではなく、経済的な要因であることもデータは示している。それでもなお、懸念は高まる一方だ。アンソロピック(Anthropic)のダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)が警告するように、私たちは「無意識のうちに大量失業へと向かっている」可能性があり、5年以内にはエントリーレベルのナレッジワーク(知識労働)の最大半分が自動化される可能性がある。

こうした背景から、多くの経営幹部は現在、キャリア初期の職務を「任意(あってもなくてもよいもの)」として扱うようになっている。自動化によってコンテンツの要約、データのクレンジング、顧客からの問い合わせの選別、文書の起草ができるのであれば、なぜこれらの業務に若手社員を配属する必要があるのだろうか、というわけだ。

近視眼的に見れば、その論理は成り立っている。しかし戦略的に見れば、それは根本的な誤りだ。エントリーレベルの職務は、組織人としての生活を始めるための「進入路(オンランプ)」である。それらは組織の記憶や判断力を養い、将来のリーダーのパイプラインを構築する。企業がその土台を縮小させれば、将来的な能力を自ら狭めることになる。

業務の効率性のみを追求して最適化を図る組織は、能力面における回復力(レジリエンス)を失うリスクを冒している。

ミドルマネジャーの消失

同時に、2つ目の構造的変化も加速している。ミドルマネジメント(中間管理職)の衰退だ。AIの台頭に伴い、マネジャーがそもそも必要なのかと疑問を呈することが一種のトレンドになっている。メタ(Meta)では、マーク・ザッカーバーグが「マネジャーを管理するマネジャーを管理するマネジャー」として、何層もの管理職を不要なものとして退けた。アマゾン(Amazon)のアンディ・ジャシーCEOも「官僚主義を嫌う」と公言し、同社は一般社員に対するマネジャーの比率を2桁パーセント引き上げた。

データはこの傾向を裏付けている。レベリオ・ラボ(Revelio Labs)の調査によると、中間管理職の求人掲載数は2022年以降、40%以上減少している。ガートナー(Gartner)は、2026年までに5社に1社の割合で、AIを利用して組織構造をフラット化し、現行のミドルマネジメント職の半分以上を削減すると予測している。このフラット化の動きは、もはやテクノロジー業界にとどまらない。小売、金融機関、プロフェッショナルサービス企業なども同様のアプローチを採用しており、コスト削減と意思決定の迅速化を図るために組織の階層を削減している。

しかし、マネジャーが不要になったという結論は誤りだ。デロイト(Deloitte)の「2025年 グローバル・ヒューマン・キャピタル・トレンド」レポートは、事務的な業務が取り除かれた後にマネジャーが実際に果たすべき役割を浮き彫りにしている。彼らは部下をコーチングし、スキルを開発し、対立を調停し、判断の拠り所を示し、何かがおかしいときにそれを察知し、戦略を実行へと翻訳する。環境が不安定なときには明確な方向性を示し、急速な変化にチームが圧倒されそうなときにはつながりを生み出す。彼らは、業務の意味や文脈、そして組織の結束力をつなぎ止める役割を果たしているのだ。

AI主導の組織において、こうした能力へのニーズが消失することはない。むしろ高まるばかりだ。中間層(ミドル)こそが、戦略を実行へと変え、チームが複雑な状況を乗り越え、新しいワークフローやタスク、責任が生まれる場所である。いかに高度なAIシステムであっても、人間の判断力、適切なエスカレーション、紛争解決、あるいは背景事情を踏まえた複雑な意思決定を模倣することはできない。

企業が組織の下部(エントリー層)と中間(ミドル層)の双方を削減すると、変化への適応が困難になり、プレッシャーに耐えきれずに崩壊してしまう脆い組織構造が生じる。AIは仕事そのものを変えるかもしれないが、職務を再定義し、ワークフローを再設計する人間がいなければ、組織は機能しない。

今こそ、よりバランスの取れた組織設計(アーキテクチャ)が必要な時だ。

AI時代における新たな人員構成モデル

エントリー職とミドルマネジメントの削減が、従来の企業ピラミッドを逆ピラミッド型へと押し進めてしまうのであれば、ビーマリー(Beamery)のレポート『Inside the Human-Machine Economy(人間と機械の共存経済の内幕)』は、よりバランスの取れた代替案を提示している。同レポートは、まさにこのような組織崩壊を防ぐために設計された「ペンタゴン(五角形)型」の人員体制という概念を提唱している。

下部と中間が空洞化した人員体制ではなく、ペンタゴン型モデルは組織を安定させる3つの層を強調する。すなわち、キャリア初期の社員がAIには提供できない判断力や文脈理解を築ける安定した入口層、実行、協働、流動性を推進する能力豊かな中間層、そしてシステムレベルの意思決定に焦点を絞ったより鋭い戦略的頂点である。

このモデルにおいて、AIは組織の階層を消し去るわけではない。それぞれの階層が担う業務を再定義するのだ。そして、その業務の再設計は外部から行うことはできない。実際に業務がどのように遂行され、どこで判断やニュアンス、そして人とのつながりが重要になるのかを最もよく理解している、現場の近くにいる人々自身の手によって行われなければならない。AIは業務の実行を担うかもしれないが、何が重要か、価値がどのように生み出されるか、そしてある組織を他と差別化するものは何かを判断できるのは、人間にほかならないのだ。

forbes.com 原文

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