マーケット

2026.08.04 08:30

ボーイング株が7%超の急騰、米FAAが「737 MAX 7」を承認で 審査に10年を要した理由

Mario Tama/Getty Images

Mario Tama/Getty Images

米国時間8月3日、米連邦航空局(FAA)がボーイングの航空機「737 MAX 7」を承認したことを受け、同社の株価は7%以上急騰した。より大型の「737 MAX 8」に関連する死亡事故や、FAAによる安全基準の厳格化によって長期化した10年にわたる審査を経て、同機はようやく型式承認を取得した。

ボーイングの株価は米東部夏時間3日午後3時時点で7.4%高の約232ドルを付けた。

FAAによる審査には、MAX 7の飛行制御、乗員への警告システム、およびシステムの安全性評価などが含まれていた。

ボーイングは、MAX 7の飛行制御ソフトウェア、乗員への警告システム、およびエンジン凍結防止システムのアップデートを義務付けられていた。特に凍結防止システムについては、乾燥した環境下で長時間使用するとエンジンの一部が過熱する可能性があるとボーイングも認識しており、再設計が必要となっていた。

この審査は、2018年と2019年に起きたライオン・エア610便およびエチオピア航空302便の墜落事故を受けてさらなる試練に直面した。墜落したのはいずれもボーイング737 MAX 8で、合計346人が死亡した。これらの事故により、737 MAXシリーズ全機が運航停止となっていた。

2024年に起きたアラスカ航空のドアプラグ脱落事故の後、ボーイング機はさらに厳しい監視の目にさらされ、同社はこの事故の後にMAX 7に対する安全基準の適用除外(エグゼンプション)申請を取り下げていた。

MAX 7はボーイング737 MAXシリーズの中で最も小型のモデルであり、約150人の乗客を乗せることができる。

3日の株価急騰により、ボーイングの年初来の株価パフォーマンスはプラスに転じた。年初には227ドル付近で取引されており、そこから現在までに約5.7%上昇している。

先週、FAAは737 MAXの座席3万1000席について検査を指示した。緊急時に座席がレールから外れる恐れのある不適切な取り付けを理由に挙げている。

ドアプラグ脱落事故の後にボーイングはMAX 7の適用除外申請を取り下げたが、この事故は同社の生産ラインへの監査強化にもつながった。また、FAAは同社の組み立て作業に対して抜き打ち検査を実施したが、これは同局にとっては極めて異例の措置であった。航空データ分析会社のシリウムがロイター通信に語ったところによると、ボーイングはこれまでにMAX 7を約30機、MAX 10を9機製造している。より大型のMAX 10モデルは、MAXシリーズの受注残高の少なくとも28%を占めているという。MAX 10は年内にFAAの承認を得る見通しだ。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事