NEWS Forbes JAPAN MEMBERSHIP 新機能|
記事ページ内の広告表示を最小限にしました

映画

2026.08.04 16:00

『スター・ウォーズ』は今でもおもしろいのか、オタクの天体物理学者が考察

Octavio - stock.adobe.com

Octavio - stock.adobe.com

友人と私はディズニーがこの夏に放つ『スター・ウォーズ』の超大作映画『マンダロリアン&グローグー』を観た。私たちは、とてもよかったと思った。ブラスターの撃ち合い。宇宙を飛び交う宇宙船。愛らしいグローグー(ベビー・ヨーダ)。楽しめない要素などあるだろうか。

だが、世間の反応は違った。

『マンダロリアン&グローグー』の興行成績

『マンダロリアン&グローグー』は、映画フランチャイズの歴史において『スター・ウォーズ』最大の興行的失敗作となった。現時点で、1億ドルの損失が見込まれている。『スター・ウォーズ』の世界でいうところの「クレジット(作中の架空通貨)」にしても相当な額であり、地球上ではスタジオ幹部の首が飛びかねない規模の損失である。

では、何が起きているのか。『マンダロリアン&グローグー』は、まったく問題のない映画だった。目を見張るほどではないが、『ジョン・カーター』級の大惨事では決してない(未鑑賞の方も多いかもしれないが、評価の振るわなかった作品だ)。なぜファンは『マンダロリアン』の映画を拒んだのだろうか。

期待に応えられなかった『スター・ウォーズ』作品

近年の『スター・ウォーズ』作品を、映画と配信シリーズの両面から振り返ると、興味深いことが見えてくる。一方には、終盤で完全に勢いを失ったスカイウォーカー・サーガの9作品がある。レイの正体が、実はまだ生きていた皇帝の孫娘だったという衝撃の事実は、支離滅裂であり、ある種の侮辱とも言えるものだった。

スター・ウォーズ:アコライト』のようなシリーズは、単純に物語としてあまり引き込まれなかったために失敗した。こうした取りこぼしが続くと、『スター・ウォーズ』がディズニーの経営陣によってその価値を搾り尽くされているように感じられる。

そして、そこに『キャシアン・アンドー』がある。

『スター・ウォーズ』ファンの心に響くもの

このシリーズは、誰もそれまで試みなかったことをやってのけた。『スター・ウォーズ』を真剣に扱ったのである。私たちの誰もが知る物語、すなわち帝国の台頭を取り上げ、滅びゆく共和国の普通の市民にとってそれが何を意味したのかに焦点を当てた。ジェダイの魔法のような力はない。あるのは、全体主義国家の台頭に巻き込まれる人々だけだ。衣装から実写効果を生かしたセットに至るまで、『キャシアン・アンドー』はフランチャイズ全体を新鮮で、現代にも通じるものに感じさせる形で提示した。

『キャシアン・アンドー』のようなヒットが示しているのは、この壮大で多面的なユニバースには、まだ大きな生命力が残っているということだ。『マンダロリアン&グローグー』は良作だったが、十分な良作ではなかった。「及第点」と言ったほうが近いかもしれない。結局のところ重要なのは、及第点を超えることなのだろう。そして、私たちにそうした物語を語れるアーティストたち(脚本家や監督など)の中に、本物の卓越性と創造性を見いだそうとする芸術的な勇気を持つことなのだ。

forbes.com 原文

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事