2026年8月2日から、EUでは新たな種類の企業に対して、AIの使用を透明性をもって公表することが義務付けられる。これにより、ユーザーがAIの生成したコンテンツと接触している場合に、その旨を通知することが求められる。
当面の影響はEU域内で事業を行う企業に関するものだが、より広い影響はEUに顧客を持つ外国籍の企業や、米国内で同様のAI透明性法が施行された場合に何がもたらされるかという懸念にまで及ぶ。
例えば、ニューヨーク州とカリフォルニア州ではすでに、AI透明性法により、採用・募集プロセスにおいてAIを使用する際、雇用主に対して情報の開示と通知を義務付けている。
ここにある根本的なテーマは、AIの導入が広がり、テクノロジーが向上し続けるにつれて、透明性、信頼、そして信用が最も重要になるということだ。
PwCやデロイト(Deloitte)のAI生成レポートを巡る注目度の高い事例で示されたように、テクノロジーが進化すればするほど、信頼、基準、品質管理に対する人間の説明責任が問われるようになる。
これにより、AIブームは一時的な狂騒(ハイプサイクル)から脱し、ユーザーを保護する規制プロセスへと移行する。個人の仕事の価値は、そこに紐づく信頼やプロフェッショナルとしての説明責任にますます依存するようになる。
雇用や採用活動に直接影響を与えるより広範なAI規制は2027年までに施行される予定だが、今回の動きは、職場や経済におけるAIを規制するために極めて必要な、一連のグローバルなプロセスの第一歩となる。
EUのAI法規則によって影響を受けるのは誰か?
欧州委員会によると、以下の主体が直接の影響を受ける。
・パブリッシャー
・クリエイター
・ビジネス目的や公共の利益に関わるコンテンツのために生成AIを展開する企業および個人
(AIツールやモデルのプロバイダー、開発者も影響を受けるが、本記事の焦点ではない)
どのタイプのAIコンテンツにラベル表示が必要か?
明確にしておくと、すべてのAIコンテンツにラベルを表示しなければならないわけではない。この規制は、具体的には以下の要件のいずれかを満たすAIによる生成物に適用される。
・ディープフェイク。これには、公共の利益に関わる主体の、AIによって生成または改変されたコンテンツが含まれる(販売中のオフィスビルのCGIレンダリングや、CEOや政治家が実際には言っていないことを話しているAI動画などが該当する)
・人間の編集者が推敲、調整、修正などの介入を一切行うことなく、プロンプトによって明示的に生成されたAIテキスト



