管理職の17%が「習慣になっている」と回答した事実は、実際の成果よりも「価値があるように見せること」がいかに労働文化に深く根づいているかを示している。これは部下たちにさらに大きな影響を与えており、部下の33%が習慣的に行っていると答えている。組織は、見せかけではなく成果を出すことに焦点を当てるべきだ。
仕事を早く終わらせると「罰」を受ける
企業にとって、忙しそうに見えることと効率的であることのどちらが重要なのかは曖昧だ。AIは究極の生産性向上ツールとしてもてはやされている。しかし、Boston Consulting Groupの調査によると、AIによって節約できた時間で何をすべきかについて、明確な指示を与えられていない従業員が66%に上る。
Software Finderの生産性レポートは、従業員が「効率的に仕事をしている」と報告した場合に何が起きるかを示している。64%の回答者が、仕事を早く終わらせすぎないよう「意図的に作業スピードを落としている」と回答した。タスクを早く完了させると、さらなる成果を期待される(仕事を押しつけられる)からだ。もしペナルティがないのであれば、71%が仕事を終えたらすぐにログオフすると回答している。時間を効率的に使うことが、従業員にとって不利益を被る要因になっているのだ。
効率性の報酬が、自動的に「さらなる仕事」であってはならない。ここで企業が導入している評価システムが大きな要素となる。従業員の3分の1以上が、もし会社が「成果のみに基づく評価制度」を導入しているか(26%)、あるいは「生産性監視ソフトウェア」が撤廃されていれば(10%)、業務終了後にそのままログオフすることに抵抗を感じない」と回答している。
マネージャーからの信頼の欠如も従業員に影響を及ぼしている。25%が、マネージャーからの明確な許可や信頼があれば「業務が終了した時点でその日の勤務を安心して終えることができる」と回答した。職場全体に不信感が漂っている中、従業員が生産的なフリをせざるを得ないのも無理はない。
「努力」と「給与」の乖離
「働いているフリ」をしているのはZ世代に限らない。同調査では、ミレニアル世代の68%、ジェネレーションX(X世代)の58%も同様の行為を認めている。この現象がこれほど広範に見られる理由は、深く掘り下げる必要がある。怠けていると思われることへの恐れや、仕事を早く終わらせたことによる不利益が原因とも言えるが、それ以上に「期待以上のパフォーマンスを発揮しても見返りが少ない」という現実がある。
かつては業績賞与や昇給が仕事のモチベーションとなっていたが、近年の平均昇給率は生活費の高騰によって相殺されている。インフレ率は2026年6月時点で3.5%と報告された。これは、2026年の平均昇給率である3.5%と完全に一致する。従業員は、金銭的な形で示されなければ、余分な努力にどのような価値があるのかと疑問を抱いている。


