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ビジネス

2026.08.05 10:15

戦争の危機を乗り越えた「光のディープテック」━━ブレイクスルー企業100(第2回)オキサイド

オキサイドの創業者で、代表取締役CEOの古川保典氏(写真右)とCFOの竹内健吾氏

オキサイドの創業者で、代表取締役CEOの古川保典氏(写真右)とCFOの竹内健吾氏

オキサイド(6521 東証グロース、本社:山梨県北杜市)は、光を思い通りの波長に変換する「単結晶」と、そこから作る「レーザ」を強みとする企業で、2000年に創業した。これらは半導体検査装置やがんの早期発見に使われるPET検査装置に使用される。半導体の検査装置に使う深紫外レーザ(紫外線の中でも特に波長の短い領域の光を発するレーザで、波長が短いほど光を細かく絞り込めるため、微細な構造を高精度に検査・加工する用途に向いている)は世界シェア30%超、その材料となる単結晶では95%超を握る(同社調べ)。事業の柱は、半導体(売上の50%)、ヘルスケア(20%)、そして新領域(30%)となる量子コンピュータやAIデータセンターなどの3つだ。

山梨県小淵沢のプレハブ小屋から始まった同社は、2021年にForbes JAPANが革新的な中小企業を表彰するスモール・ジャイアンツアワードでグランプリを受賞。同年に上場し、23年にはイスラエルの企業を買収。お互いの高度な技術を補完し、グローバルシェア拡大を狙った戦略的M&Aとして話題になった。
 
同社の株価は、量子コンピュータ向け302nmレーザの発表が話題を呼んで今年3月17日に年初来上昇率273.0%の高値をつけたのに続き、半導体・データセンター光関連セクター全体への期待の高まりも背景に、5月12日には年初来390.7%まで上昇した。

同社の創業者である代表取締役CEOの古川保典氏、CFOの竹内健吾氏に話を聞いた。

━━3月に株価が年初来上昇率273.0%とかなり上がりました。3月に発表した量子コンピュータ向け302nmレーザが、深紫外域で世界トップの出力・長寿命とのことでの期待値だと思いますが、実際にどういう反響がありましたか。
 
竹内 プレスリリース後に、国内外の量子コンピュータ関連企業から多数のお問い合わせを頂きました。巨額の資金調達をしている国内外の量子コンピュータ関連スタートアップ企業様が中心で、皆さん自社の量子コンピュータをもはや研究開発段階ではなく量産化を見据えたものと位置づけていらっしゃいます。だからこそ、高い信頼性が必要だというご要望が強くありました。

その中で、私たちが半導体分野向けに提供してきたレーザには、長期間にわたって安定して稼働してきた実績があります。お客様はまさにそこを評価してくださっていて、量子という新しい分野でも、半導体市場向けに培ってきた技術や品質を活かせる局面が来たと感じています。

あと、日本だけで言うと、レーザは海外製のものが今使われていて、量子コンピュータが日本政府の戦略17分野として重視されている中で、国産化へのご期待は強くあります。
 

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文=藤吉雅春 Forbes JAPAN 編集長

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