NVIDIAの光デバイス関連企業への投資
━━市場は量子・データセンター関連の期待で買われている面もあると思いますが、これらの新領域はまだ売上の30%程度です。期待と実際の収益貢献のタイムラグについて、投資家にどう説明していますか。
竹内 当社は期待だけで評価していただこうとは考えていません。中期経営計画の中で、ライコル社の売上約15億円が連結から外れても、新領域事業を3年間で15億円から28億円へと大きく成長させる計画をお示ししています。その成長の中心がデータセンター向けファラデー回転子です。AIデータセンター向け投資の拡大を背景に、市場そのものが成長しており、当社もその成長を着実に取り込んでいます。
なお、この中期経営計画には量子コンピュータ向けレーザは織り込んでいません。量子コンピュータ向けレーザについては今後の事業開発を見極めた上で計画に織り込んでいく、というスタンスです。
市場では量子やデータセンター関連への期待を持ってご評価いただいている面もあると思いますが、当社としては、まずデータセンター向けファラデー回転子を中心に中期経営計画の目標を着実に達成することが重要だと考えています。その上で、量子コンピュータ向けレーザを次の成長の柱として育てていきたいと考えています。
まずは、お示しした数字を確実に達成することで投資家の皆さまの信頼を積み上げていきたいと思っています。
━━株価が上がった当初の背景についても、もう少し伺えますか。
竹内 7月14日に決算を発表したので、まさにこの2週間、機関投資家との1on1を続けています。総じて感じるのは、当社に対して非常に高い期待をいただいているということです。
昨年から、光通信や光半導体関連企業への注目が世界的に高まりました。NVIDIAによる光デバイス関連企業への投資や提携の動きもあり、AIデータセンター向け光通信市場への期待が大きく高まっています。そうした流れの中で、フジクラさんや当社も、データセンター関連銘柄として評価をいただいてきました。
]一方で、今年に入ってからは半導体関連市場全体への期待も高まり、それが当社株価の上昇につながった面もあります。
足元の業績は堅調に推移しており、当社が公表した業績予想もしっかり達成しているのですが、ただ、投資家の皆さんとの対話の中では、「業績予想はクリアしているが、市場の期待はさらに高いところにある」という声を皆さんはっきり言われます。
決算発表後、株価がやや伸び悩んだのも、業績が悪かったというより、市場の期待値が非常に高かったことの表れだと受け止めています。
私たちとしては、ネガティブには捉えていません。重要なのは、まず業績で着実に応えていくこと、そして将来の成長戦略を継続的に示していくこと、この二つが大事だと思っています。


