━━量産化ができるという見方をされているということでしょうか。
竹内 量産化に向けては、信頼性が重要と感じています。ラボレベルで研究開発に使うものではなく、産業で長期に安定して使えることが求められるということです。量子コンピュータは研究開発と量産の端境期、実用化の過渡期にあると伺っています。お問い合わせをいただいた企業様は、量産化を目指されているので、当社が半導体市場で培ってきたレーザへの信頼性と長期の安定性へのご期待を感じます。
また、本年3月に発表した量子コンピュータ向け302nmレーザの性能が口コミで広がり、新たな引き合いにつながっています。単なる研究開発における期待感だけではなく、商業化に向けた大きな転換点に差しかかっていると考えています。
古川 この1年で量子コンピュータもずいぶん変わりましたね。皆さん実用化を目指すようになってきています。そうするとレーザは、特に光の方式の場合は重要ですから、数時間しか動作しないようなものでは実用運用は難しく、長期間安定して動作することが求められます。
私たちは半導体の検査装置向けに、世界最先端の半導体工場で24時間365日稼働するレーザを長年提供してきました。そのため、そこで培った信頼性や耐久性が評価され、量子コンピュータ分野でも多くのお客様からお声がけをいただいています。
━━数時間しか持たないレベルのものもあるんですか。
古川 研究開発向けの試作機ですと、安定動作期間が数時間とか、長くても数百時間程度というのもあります。
竹内 我々は半導体検査装置向けでずっと使われていますし、我々のレーザ製品は通常1〜2年、半導体検査で使われるとメンテナンスのために戻ってくる、という事業モデルをやっています。止まっては困る半導体という産業の中で、それこそTSMCやインテル、サムスンといった世界中の先端工場で止まらず動いている実績があります。
竹内 意外だったのですが、我々の主力事業である半導体検査装置向けの深紫外レーザよりも、量子コンピュータ向けのレーザの方が市場サイズが大きそうなんです。我々がやっている半導体検査向けの深紫外レーザは、市場サイズで2〜300億円ぐらいだと思っています。ある意味ニッチですが、そこでは高いシェアを取っています。
一方、量子コンピュータ向けのレーザ市場を調べてみると、使用される波長全部を合わせると500億円以上ありそうです。


