━━期待値はコントロールすべきなのか、それとも気にせず、やっていくことを淡々と発表していくべきなんでしょうか。
竹内 期待値には、自社でコントロールできるものと、市場環境によって自然に高まるものがあって、後者は我々にはコントロールできません。一方、前者については、例えば量子中継器向けレーザの開発など、当社が取り組んでいることを適時・適切にIRを通じてお伝えしていくことが重要だと考えています。事実以上に期待を煽るつもりはありませんが、取り組んでいることは正しく評価していただきたいと思っています。
私として常に意識しているのは、ご期待いただいていることにまず感謝することです。期待を持っていただけるのは大変ありがたいことですし、それ自体は企業にとって大きな財産だと思っています。ただ、その期待に応える方法は、期待値をコントロールすることではなく、約束したことを着実に実行することだと考えています。まずは公表している業績目標をしっかり達成すること。そして将来の成長につながる取り組みを継続的にお示ししていくこと。その積み重ねによって信頼を築いていきたいと思っています。
古川 いろいろなレポートや記事で、「この数字ですよね」と書かれてしまうと、それが市場の期待値になってしまうこともありますよね。
竹内 投資家の皆さまからは今の我々にはかなり高いご期待をぶつけていただく場面も多くありますが、誰にも注目されない企業よりは何百倍もいいと思っています。
━━この株価評価を「一過性のテーマ株」で終わらせず、持続的な企業価値に転換するために、次の1〜2年で最も重要な打ち手は何ですか。
竹内 大きく2つあると考えています。1つ目は、業績面での結果を着実に出し続けることです。当社は将来の成長期待を持って評価いただいていますが、私たちが目指しているのは「話題先行だけど、収益の出ない会社」ではありません。足元でしっかり利益を出しながら、将来の成長も実現する会社でありたいと考えています。
2つ目は、お話ししてきた成長シナリオを一つひとつ実現していくことです。これまで半導体・データセンター・量子と、多くの将来の可能性があるテーマをIRやプレスで開示してきましたので、ここから重要なのは、その成長シナリオを着実に実現することです。事業のマイルストーンを一つ一つしっかりと達成し、その成果を適切に開示していく。その積み重ねによって市場との信頼関係を築いていきたいと思っています。
私たちが目指しているのは、一時的なテーマ性で評価される会社ではなく、技術力と収益成長の両面で長期的に評価される企業であることです。そのために、まずは事業計画を着実に実行し続けることが何より重要だと考えています。


