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2026.08.03 08:59

地政学リスクにも揺るがない米国市場の底堅さ

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2026年の折り返し地点において、市場は地政学的な不確実性が大きいにもかかわらず、驚くほど底堅さを保っていた。数十年来で最も急激な原油価格の高騰、世界的なインフレの再燃、金融政策の方向性のほぼ全面的な見直しがあってもなお、要点は明確だ。S&P500は2026年に23回の史上最高値を更新し、世界の主要市場全般で概ね力強い上昇が見られた。

ホルムズ海峡の封鎖がエネルギー価格を急騰させなかったという事実に、それが如実に表れている。こうした危機を乗り切れる理由は、3つの構造的要因に集約される。すなわち、原油依存度の低下、AI主導の市場、そしてネットの財政刺激である。

原油依存度の低下を検証する

イラン紛争に端を発する原油価格へのショックはホルムズ海峡に注目を集めているが、実際にはより多くの原油がマラッカ海峡を通過している。同海峡はエネルギー貨物と製造品の両方を扱い、インドネシア、マレーシア、シンガポールに挟まれた海域にある。

これは物流の問題であり、供給の問題ではない。米国は1970年代や80年代ほどエネルギー価格変動にさらされてはいない。実際、我々は1970年代と比べて原油使用量を70%削減している。したがって、消費者がパニック買いに走った1979年のエネルギー危機のような事態に向かっていないのは幸いだ。

必要なのは原油生産の増加であり、追いつくには60日分の滞りない輸送が必要だ。米国は欧州やアジアに比べて中東産原油への依存度が低く、自国の生産を増やすか、あるいは他国と協調してギャップを埋めることが可能だ。

それでも今回の混乱は世界の在庫を大きく取り崩しており、補充が必要となる。短期的には追加需要が生じ、私の見方では原油価格は70〜80ドル(約1万円)のレンジで推移することを支える要因となる。米戦略石油備蓄(SPR)は1983年以来の低水準にあり、米商業在庫も2014年以来の低水準にある。

経済のパラドックスを読み解く

では、エネルギーが市場を動かしていないのだとすれば、何が動かしているのか。それは人工知能(AI)だ。AIは原油の影響を受けない。

AIが資源や経済に悪影響を及ぼす可能性についての懸念があるなか、対抗言論として際立つ1つの理論がある。19世紀に英国の経済学者ウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズが提唱した「ジェヴォンズのパラドックス」である。これは、資源の利用効率を高める技術進歩は、その資源の全体的な消費量を減少させるのではなく、むしろ増加させることが多いというものだ。

かつて石炭で起きたことが、今やAIで起きている。歴史的に見ても、何かのコストが劇的に低下すると、その普及は加速する。私たちは人員削減の可能性や、コンピュータのプログラマーが自らの破滅をもたらす発明者になってしまったのではないかと思い悩んでいる。しかし、この国のイノベーション精神を忘れている。要するに、彼らは自らの道を切り開くのだ。

底堅さの持続が経済を支える

効率的なエンジン、在宅勤務の流れ、財政政策は、経済のレジリエンスを引き続き下支えしている。業績予想の修正は3年ぶりに上方修正に転じ、多額の税還付小切手も概ね人々の手元に届いている。

この紛争は永遠には続かない。世界は原油を必要とし、イランは資金を必要とする。供給不足の規模は、引き合いに出されている日量2000万バレルを下回る可能性が高く、家計のバランスシートも健全に見える。景気刺激策は、全体としてキャッシュフローを均衡させている。

2022年のウクライナ紛争から現在までの間に、経済は歴史上最大規模となる2回の原油供給の混乱を乗り越えてきた。そして、そのどちらにおいても、ナンバープレートの末尾の数字に応じてガソリンスタンドに人々が長蛇の列を作るような事態は発生しなかった。

サービス経済、より効率的なテクノロジー、在宅勤務政策、そして減税による強力な財政刺激が、短期的な原油高を乗り切ることを可能にしてきた。これらの基礎的な構成要素を強化し続ける限り、私たちの経済はほぼいかなる事態にも耐えうる。

本稿で提供された情報は投資、税務、財務のアドバイスではない。個別の状況については、有資格の専門家に相談していただきたい。本コンテンツは、ペンス・キャピタル・マネジメントによる個別化された助言と解されるべきものではない。

forbes.com 原文

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