この8月は、天文ファンにとって2026年で最も格別な1カ月間となる。真っ暗な闇夜に「ペルセウス座流星群」が見ごろを迎え、金星は夕空高く輝き、明け方の空には木星が戻ってきて、「テンペル第2彗星(10P/Tempel)」は夜空を旅し続けている。皆既日食が欧州を横断し、月末にはほぼ皆既状態の部分月食が北南米と欧州、アフリカで観測できる。「かんむり座T星」の新星爆発も、いつ起こってもおかしくない。ほとんどあらゆる主要な天体現象がぎゅっと凝縮された2026年8月の星空観察について、知っておきたいことをまとめて紹介しよう。
天文カレンダー
・8月6日(木)~8月15日(土):暗い夜空
8月6日の下弦の月を境に、今月最も暗い夜空が楽しめる期間が始まる。月明かりのない夜は、天の川や深宇宙の天体を観察するのにうってつけだ。
・8月12日(水):皆既日食
グリーンランド東部、アイスランド西部、スペイン北部を横切る皆既日食が起こる。皆既帯の外側では、欧州の大部分で日没直前に深い部分日食を観測でき、北米北東部では午後に浅い部分日食となる。(日本では見られない)
・8月12日(水)~13日(木):ペルセウス座流星群が見ごろ
ペルセウス座流星群は、皆既日食の数時間後、8月13日の日本時間午前11時頃に最も多くの流星が出現する「極大」を迎えると予想されている。日本での見ごろは直前の12日夜遅く~13日明け方になる見込みで、月明かりがなく、ほぼ完璧な観測条件が整う。街明かりの影響もない暗い夜空では、1時間に最大100個の流星が流れる可能性がある。今年最高の「星降る夜」に期待しよう。
・8月15日(土):金星が東方最大離角
金星の見かけの位置が太陽から最も離れて「東方最大離角」となり、日の入り後の西の空で高く輝く。「宵の明星」の金星は今、望遠鏡で観察すると半月状に見える。今後数週間かけて三日月状に欠けながら、いっそう明るさを増してゆく。
・8月中旬~下旬:木星が戻ってくる
7月末に太陽のまぶしさの中に消えて見えなくなっていた木星が、夜明け前の薄明の空に姿を見せ始める。太陽系最大の惑星である木星は、日の出前の東の低空に現れるが、早起きすると毎朝少しずつ高度が上がっていく様子を観察できる。
・8月27日(木)夜~28日(金)未明:部分月食
ほぼ皆既月食に近い「深部分月食」が起こり、満月の最大96%が地球の影に入る。北米の広域と南米の全域では夜半をまたいで月食の全過程が見られる。一方、欧州では夜明け前に部分食を見ることができる。(日本では見られない)



