7.「That's crazy!」は、ほめているのか判別できない
同僚から「独学で会計を勉強して、CPA(米国公認会計士)試験に合格したよ」と報告されて、
✕ That's crazy!
この表現には「それはヤバい=ひどすぎる、正気じゃない」という意味と、「それはヤバい=良い意味で信じられない」という真逆の二つのニュアンスがあります。どちらかは文脈やトーン次第。中途半端に使うと「ほめてる? バカにしてる?」と相手を迷わせてしまいます。
〇 What an accomplishment! You should be proud!(すごいことを達成したね! 誇りに思っていいよ!)
“accomplishment”は「苦労して成し遂げた」というニュアンス。ほめたいなら“incredible”(信じられない)“amazing”(驚きの)といったポジティブな形容詞と、“accomplishment”“achievement”のような「達成」を表す名詞を使うと、誤解のリスクを減らせます。
8.「Relax.」は、火に油を注ぐ
「あれだけやったのにプロジェクトが中止だなんて信じられない!」と憤る同僚に、
✕ Relax.
映画では冷静なキャラクターが緊迫した場面で“Relax.”とクールに言うシーンをたびたび目にします。しかし実生活で動揺している人に言うと、時に「大げさだ」と否定しているようで、気持ちを受け止めず抑え込む印象になることも。「こっちは必死なのに……」「他人事みたい」「冷静にって、余計腹が立つ」と思われかねません。
〇 I totally understand why you're frustrated.(悔しい気持ちはすごくわかるよ)
相手を落ち着かせたいとき、最も効果的なのは「落ち着け」ではなく「あなたの気持ちはもっともだ」と認めてあげることです。“That's really unfair. I'd be upset too.”(それは不公平ですね。私でも頭にくるでしょう)と共感を示すだけで、相手は自然と冷静になっていきます。
画面の中の英語は、関係性が省略されている
ドラマの登場人物は、視聴者には描かれていない長い付き合いや信頼関係を前提に会話しています。だからこそ“Shut up!”も“Whatever.”も成立する。私たちが画面から切り取ってくるのは、その関係性を省いたセリフだけです。
英語をたくさん浴びること自体は、間違いなく上達につながります。ただ、そこにドラマの英語は、セリフだけでなく、それがどんな場面で、誰が誰に、どのような関係性の中で使われているのかまで含めて理解することが大切です。こうした視点を常に持つ。それだけで、覚えた表現は「ドラマの中だけで通じるセリフ」から、「現実の場面で相手に自然に届く英語」へと変わります。
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