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2015.11.21 11:30

インド版ウーバー「Ola」 手漕ぎボートで水害救助サービスを実施

オラの手漕ぎボートを使った救援サービス(Image:ola)

オラの手漕ぎボートを使った救援サービス(Image:ola)

先日、ソフトバンク等から合計5億ドル(約610億円)を調達した、インドのタクシー配車アプリ「オラ(Ola)」。同社はスタートアップならではのアイデアと機動力を発揮し、インドで水害救助サービスを開始した。オラがこのサービスを提供しているのは集中豪雨に見舞われ浸水したインド南部、沿岸部の都市チェンナイだ。競合のウーバーやオラのタクシーが、被害に遭った町から一時姿を消してしまったため、両社は市民の激しい非難の的となっていた。
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配車アプリは、たとえ災害時であっても顧客の需要が集中すると連動して料金が高騰する“サージ・プライシング(surge pricing)”という料金体系を導入している。実際、2014年12月にシドニーで起きた人質たてこもり事件の際は、不安に駆られた人々が配車を要請して料金が高騰し、このシステムを取り入れたウーバーは厳しい非難を浴びた。
 
10日間にわたる集中豪雨でチェンナイの町は大水害に見舞われた。インドで5番目に人口が多い都市チェンナイは、自動車産業のハブとして、フォードやBMW、ダイムラー、ルノー、日産等の組み立て工場が置かれている。現地当局は、この雨により59人の死者が出たとしている。
 
そんな状況下、オラは手漕ぎボートを使った救援サービスを開始した。オラはプロフェッショナルの漕ぎ手たちとボートを用意し、浸水した地区に食料や水などを届け、取り残された人々を救出した。ボートは消防救除隊が発信する情報に基づいて配置され、一台で一回あたり5~9人を運ぶことが出来た。
 
オラはまず3日間、この取り組みを実施し、その後は状況に応じて対応していくとしている。ツイッターではこのサービスが「素晴らしい!」と絶賛され、同社の取り組みはSNS上でも大きな注目を集めている。

編集=上田裕資

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