私は30年近くにわたり、人々に一見シンプルな問いを投げかけてきた。次のキャリアの章において、自分の情熱と目的を最もよく生かす方法は何か、という問いである。この仕事を始めた当初、クライアントの多くは、生涯に1度か2度だけその問いに答えればよいと考えていた。現在、その問いは人生に寄り添うものになっている。その理由は、AIを含む経済の急速な変化にある。キャリア設計の戦略をアップデートしていなければ、これは圧倒されるように感じられるかもしれない。
1社で一直線に進むキャリアは、とうの昔に過去のものとなった。米労働統計局によると、ベビーブーマー世代は職業人生を通じて平均12.9の仕事に就いた。Compassionate Leaders Circleでの私たちの調査では、現在労働市場に入る人々は、6〜9の異なるキャリアの章(関連する仕事の連なり)を通じて、約18〜25の仕事に就くと予測している。この変化を促しているのは、AIによる置き換え、就労期間の長期化、ギグおよびポートフォリオ型経済の台頭、若い労働者の在職期間の短縮という4つの力である。
2036年までに、米労働統計局(BLS)、Upwork、MBO Partnersの予測データを総合すると、従来型のフルタイム雇用が縮小する一方で、米国の労働者のほぼ半数が何らかのフリーランスまたは独立した働き方をするようになると考えられる。しかし、ほとんどのキャリアプランはいまだに1985年向けに作られている。
広がる「パーパスの格差」
変わっていないことがある。意味を求める人間の切実な思いである。マッキンゼーの調査によれば、働く人の70%が自分の目的意識は仕事から来ていると答えている。しかし、実際にそれを得られている人は15%にすぎない。2025年のギャラップ調査も同じ状況を示している。強い目的意識を持つ労働者は、仕事にエンゲージしている可能性が5.6倍高い一方で、現在の仕事について「自分が個人的に信じられる目的がある」と表現する人は5人に1人未満である。
2026年のCareershiftersの調査によると、大学がカリキュラムを更新するよりも速いスピードでAIが職務記述書を書き換えていくこの時代において、仕事を辞める主な理由として、価値観や目的との不一致がいまや給与を上回っている。目的は自動化できない唯一のキャリア資産である。
AIは道具であり、羅針盤ではない
私がポッドキャストでインタビューしているリーダーや未来の働き方の研究者たちからは、一貫した警告が発せられている。私たちはAIを本末転倒な方法で使う危険にさらされている、というものだ。Gleanの2026 Work AI Indexでは、労働者の51%が、本来は自分で続けたかった意味ある仕事をAIがすでに自動化したと回答した。これは本来意図された便益の逆である。
未来の働き方を研究するケリー・モナハン博士は、Future of Workに関する以前の記事で私たちがインタビューした人物だ。博士は、健全なAI導入を判断するためのシンプルな基準を示している。AIは、より速く働き、より質の高い成果を生み、現実世界で人とつながる時間を解放するものであるべきだ。AIが引き受けるべきなのは、手作業や退屈な作業であり、意味、創造性、つながりを生み出す仕事ではない。書くことが好きなら、執筆を外注してはいけない。クライアントとの関係に力をもらうなら、AIに任せるべきは関係そのものではなく、スケジュール管理である。
自己成就的予言の危険もある。AIによる雇用喪失を避けられないものとして扱えば扱うほど、組織はそれを現実にしやすくなる。思いやりあるリーダー、そして思いやりあるキャリア設計者は、恐れではなく好奇心を、反応ではなく意図を選ぶ。
ソウルワークに自分をつなぎとめる
Compassionate Leaders Circleでは、すべての職業人生を4つの重なり合う円として捉えている。フルタイムの仕事、パートタイムおよびフリーランスの仕事、起業的な取り組み、そして私たちが「休止と転換」と呼ぶものだ。この4つの円が交わる中心にあるのが、あなたのソウルワークである。つまり、現在のキャリアの章において、自分の情熱と目的を最もよく生かす仕事である。
それが何かわからないなら、いまのあなたのソウルワークは、それを見極めることに取り組むことである。
ほとんどのキャリアの枠組みは、「あなたはどのカテゴリーにいるのか」と問う。よりよい問いは、「あなたは今、どの円の中で生きているのか」である。重なりは例外ではなく、多数派の経験である。MBO Partnersは、フルタイム従業員の3分の1超が独立した副業も行っていると報告している。私のコーチングの現場で最も充実しているクライアントは、最も立派な肩書を持つ人であることはまれだ。彼らは、週ごとの予定が自分の目的と重なっている人たちである。
ソウルワークは4つの情熱のタイプに支えられている。自分を活性化させるテーマである「興味」、決して人に任せたくないスキルである「才能」、最も自分らしくいられるときの在り方である「スタイル」、そして職場で力を発揮するために必要なものとしての「環境」である。これらをもとに、目的ステートメントを作る。行動を表す動詞、自分が深く大切にしているもの、そして自分がもたらしたい影響を組み合わせるのだ。目的は固定的なものではない。人生を通じて変わる。だからこそ、変動の激しい時代における錨として機能するのである。
休止と転換を計画する
ほぼすべてのキャリアの枠組みが見落としている円がある。それは休止である。AARPによれば、米国には6300万人の家族介護者がいる。成人のほぼ4人に1人だ。そして休止は終わる。ミネアポリス連邦準備銀行によると、2025年第3四半期だけで、600万人の米国人が労働市場の外から戻ってきた。
介護、健康上の問題、レイオフ、再訓練、燃え尽きからの回復、退職への移行。これらはキャリアの失敗ではない。次の就労に備えるための、計画された、あるいは計画外の休止と転換である。思いやりある選択とは、必要になる前にそれらに備えることだ。貯蓄を築き、スキルを築き、自分を支えてくれるサポート体制を築くのである。
次の章を設計する
25歳であれ65歳であれ、始め方は次の通りだ。
ステップ1:まず夢を見る。履歴書をアルゴリズム向けに最適化する前に、自分のソウルワークに名前を付ける。現在と未来の「なぜ」を反映した目的ステートメントを書く。このステップで助けが必要なら、こちらを見てほしい。
ステップ2:AIをブレインストーミングの相手として使う。好きだった仕事、自分の興味、アイデアをお気に入りのAIプラットフォームに入力し、フルタイムの職務、フリーランスの仕事、起業的な取り組みにわたる20の可能性を出してもらう。AIに選択肢を広げさせ、自分の目的でそれを絞り込むのだ。
ステップ3:AIリテラシーを高める。1980年代にコンピューターリテラシーがそうであったように、AIリテラシーは新たな基礎能力になりつつある。専門的なAIスキルを持つフリーランサーは、すでに大幅な賃金プレミアムを得ている。
ステップ4:円を重ねる。たとえば、雇用されている間に副業や起業的な実験を試す。収入源を重ねることは、リスクを軽減し、自由を広げる。
ステップ5:休止に備える。計画されたもの、計画外のものを含め、これから訪れる転換に備えるため、今後30日以内に取る具体的な行動を3つ選ぶ。
AIの時代は、私たちが仕事で何をするかを変え続けるだろう。だが、私たちがなぜ働くのかを変えることはできない。今後10年で成功する人は、機械との競争に勝つ人ではない。目的に自分をつなぎとめ、愛をもって導き、自分の魂がこの世で果たすべき仕事を中心に、章ごとにキャリアを設計する人たちである。
このテーマに興味があるなら、2026年7月30日にオンラインで無料開催されるWork on Purpose Summit に参加してほしい。



